2012 Fiscal Year Annual Research Report
撥水性の表面粗さ及び温度依存を利用した高分子電気絶縁材料劣化診断技術の開発
Project/Area Number |
22560312
|
Research Institution | Gifu National College of Technology |
Principal Investigator |
所 哲郎 岐阜工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (10155525)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | シリコーンゴム / がいし / 撥水性 / 劣化診断 / 表面自由エネルギー / 温度依存性 / 表面粗さ効果 / 水滴立体形状 |
Research Abstract |
本研究に関して、電気学会の「屋外用ポリマー絶縁材料の性能評価・改質技術調査専門委員会」を幹事として、電力中央研究所の本間広也委員長と共に運営した。その成果を、平成25年3月の電気学会全国大会シンポジウムS1として、8件の発表により広く公開した。本研究の成果は、S1-2「ポリマーがいし材料の表面撥水性と評価技術の開発」として発表した。その研究実績を次に示す。 1.ポリマーがいし材料の初期劣化診断技術として期待されている表面撥水性に関しては、その維持及び回復特性を含め、撥水性の形成過程などの時間的な変化を評価する新しい評価技術について検討することの有用性や必要性を明らかとした。特に、試料表面粗さの効果や試料表面温度の効果などの、撥水性診断指標計測結果へ影響を与える各種因子について、その影響の時間的変化も含めて検討した。この検討結果を研究会やシンポジウムで発表し、電気学会論文誌に投稿した。 2.撥水状態の詳細な定量化手法に関しては、上記の調査専門委員会共通試料を用いて、試料に意図的な温度勾配や表面粗さ変化を与えるなどして、それらの影響を撥水性の時間的変化を含めて詳細に計測・定量化し、撥水性評価時の各種パラメータの変化による影響の大きさを逆に利用する画期的な撥水性の計測・評価手法を提案した。 3.共通試料の充填材配合状態、吸水状態などをパラメータとして、撥水性を詳細に計測した結果、これらのパラメータの影響が、各撥水性の計測手法により見かけ上、必ずしも同じとは成らない可能性を示唆し、この原因が前進・後退接触角の差に起因することを示唆した。 4.撥水性の維持・回復能力を含めて、材料の経年劣化などを定量的に評価可能な新技術を開発する上で、水滴撥水状態の立体計測について検討した。水滴上に映り込む光源位置情報から、非接触・鉛直方向からの接触角評価を可能とする画期的な劣化診断手法の開発に成功した。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(6 results)