2012 Fiscal Year Annual Research Report
下地基板の制約を軽減した酸化物結晶薄膜形成技術の研究開発
Project/Area Number |
22560313
|
Research Institution | Numazu National College of Technology |
Principal Investigator |
野毛 悟 沼津工業高等専門学校, 電気電子工学科, 准教授 (10221483)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 薄膜 / エピタキシャル / 機能性 / 結晶 / 成膜技術 |
Research Abstract |
今年度は,これまでの研究成果を総括する意味を含め,提案手法の有効性を確かめ,プロセス面でのブラッシュアップを図り,再現性やトレランスの確保を研究の狙いとした.その根幹をなす結晶化装置のヒーター部について詳細な検討を重ねた。申請者は結晶化のための補助ヒーターを自作しその特性を調べた.ヒーターのベース素材には溶融石英基板1インチ厚み0.7mmを用いた.これにヒーターのパターンを形成した.薄膜ヒーターの構造は,真空中での高温でのプロセスに耐えるよう,線材としてNiCrを蒸着した後にSiO2をスパッタして保護膜を形成した極めてシンプルな構造である.今回の実験では,中心部(種結晶片の配置される部分)がサンプル基板の周辺部よりも温度が数度高い状態を得る予備的な検討を進めた.最終的に中心部から周辺部に懸けて温度勾配が0.5~1.0℃/mmを目標とした. 装置全体の改造に時間を要したが,自作の薄膜ヒーターを用いる方法で,従来の熱処理方法よりも良好な薄膜を得られる兆候がみられた. 現在のところ,結晶化は確認できるが,温度制御プロファイルについては不明な部分が多い.特にメインヒーターを併用している状態でのサンプルステージの温度勾配などを詳細に調査し,条件の最適化を図る必要があることが明らかとなった. 非晶質基板への単結晶薄膜形成の技術の確立をめざし薄膜形成処理を検討した.薄膜ヒーターが有効な手段となる可能性は示唆されたが,最適化条件の把握には至ってはいないが,さらなる検討により条件の把握と最適化は可能であると考えられる.薄膜型ヒーターの改良と使用条件によっては一層良好な結晶薄膜の形成が可能となると期待できる.また,精密な温度勾配の設定と制御によって,所望の結晶方位面に配向制御された薄膜の成長にも有効な手法であると考えられる.
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(3 results)