2012 Fiscal Year Annual Research Report
連続成膜法による次世代CIGS系薄膜太陽電池の高効率化に関する研究
Project/Area Number |
22560314
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Research Institution | Wakayama National College of Technology |
Principal Investigator |
山口 利幸 和歌山工業高等専門学校, 電気情報工学科, 教授 (60191235)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 薄膜太陽電池 / カルコパイライト型 / 三元化合物 / 連続成膜法 |
Research Abstract |
本研究では、従来のシリコン系太陽電池だけでは賄いきれない需要に対処するため、次世代のCu(In,Ga)Se2(CIGS)系薄膜太陽電の開発を目指す。我々が開発した三元化合物からの連続成膜法を用いて、1.0~2.4eVのバンドギャップ領域の次世代CIGS系薄膜太陽電池の高効率化を目的として実施する。単接合型や多接合型太陽電池への応用を実現するためには、色々なバンドギャップを有する薄膜材料が必要である。一方、バンドギャップの調整のみで高効率な太陽電池が作製できるわけではない。太陽電池グレードのCIGS系薄膜を作製することが重要である。低い開放電圧や曲線因子は重要な改善点の一つである。そのため、適度なバンドギャップを有するCIGS系薄膜ごとに成膜条件を検討するとともに、太陽電池を作製し、その性能との関係を明確にする。3年計画の最終年度は以下の成果を得た。 (1)連続成膜法によるCIGS薄膜へのCu, Na同時添加効果と太陽電池の作製 Mo/ソーダライムガラス基板上に、CuGaSe2、CuInSe2とCuを同時蒸着した。この薄膜をプリカーサとして、基板温度を490oCに上昇させた後、In2Se3+Ga2Se3とNa2Seを同時蒸着し、続いてIn2S3とSeを連続蒸着させてCIGS薄膜を作製した。その結果、太陽電池の開放電圧が向上した。分光感度測定から、キャリヤ濃度の増加が寄与していると推測された。 (2)CIGS薄膜太陽電池作製プロセスの最適化 連続成膜法におけるプリカーサ形成時の基板温度と結晶化時の基板温度を変化させてCIGS薄膜を作製した。その結果、基板温度が伝導帯の2重傾斜構造に影響し、結晶化温度が高いほど開放電圧が増加した。CdSバッファ層成膜時のCd原料を供給する温度は太陽電池特性に影響を与えなかった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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