2012 Fiscal Year Annual Research Report
高出力レーザー光源に対応する新しい光アイソレーター用磁気光学単結晶の開発
Project/Area Number |
22560316
|
Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
島村 清史 独立行政法人物質・材料研究機構, その他部局等, グループリーダー (90271965)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ビジョラ ガルシア 独立行政法人物質・材料研究機構, その他部局等, 主任研究員 (90421411)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | バルク単結晶 / 光アイソレーター / ファラデー素子 / レーザー加工機 |
Research Abstract |
これまでに1インチサイズのTSLAG単結晶を得たので、本研究では更なる大型化を試みた。大型化に当たってはクラック発生の抑制と、デバイスレベルでの均質性が求められるので、これらを達成できる炉内温度条件の検討を行った。最も重要であった点が結晶成長時の界面形状である。これらの最適化により、まず直径1.5インチのバルク単結晶化に成功した。更なる大型化を進めた結果、現在までに直径2インチのバルク単結晶の育成に成功した。この結晶からは、ほぼ全面に渡り、消光比36dBを達成することができた。これは実用化のための条件であったが、単結晶育成という面ではこれをクリアーできた。 高出力半導体レーザー加工機用として、波長1080nm用の光アイソレーターを育成したTSLAG単結晶を用い製作したが、TSLAG単結晶は短波長においても優れた性能指数を示した。そのため、波長405nm用の光アイソレーターもTSLAG単結晶を用い製作した。TSLAGは405nmにおいて高い透過率と大きなベルデ定数を有するため、従来製品に比べて超小型の光アイソレーターを製作することができた。デバイスとしての性能は申し分なく、特に強力NIB磁石を超小型化できたことはコストダウンの面で計りしれないメリットとなる。 TSLAGの陽イオン置換による新材料探索を試みたが、単結晶を得ることはできたものの、安定性、特性の面でTSLAGを越えるものは得られなかった。このことから、TSLAG単結晶が現在考えられる最も優れた材料であることが証明された。またこれらTSLAG単結晶の育成技術、光アイソレーターの製作技術は(株)フジクラに技術移管され、今後の実用化に向けて準備が進められている。 以上、本研究により、世界に類の無いオンリーワンとなる優れた新材料TSLAG単結晶が開発され、実用化されることとなった。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|