2010 Fiscal Year Annual Research Report
高効率・低ひずみ超高周波カスコード電力増幅器に関する研究
Project/Area Number |
22560321
|
Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
高山 洋一郎 電気通信大学, 先端ワイヤレスコミュニケーション研究センター, 特任教授 (90336826)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本城 和彦 電気通信大学, 大学院・情報理工学研究科, 教授 (90334573)
石川 亮 電気通信大学, 大学院・情報理工学研究科, 助教 (30333892)
|
Keywords | 超高周波 / 電子回路 / 電力増幅器 / カスコード回路 |
Research Abstract |
超高周波増幅器の高利得化・広帯域化、電力増幅器の高出力化などの手法として二個のトランジスタを直接接続するカスコード回路の研究開発及び実用化が広がっている。しかしながら、従来の構成はバイアス電圧設定の許容範囲が狭いため設計の自由度が狭く、特に電力増幅器においては高性能化には課題が多い。我々は両トランジスタの接続点にバイアス供給点設けて各トランジスタのバイアス電圧を独立に制御することにより、従来形の課題の克服して一層の特性改善が期待できるカスコード回路構成を提案した。 本年度は、(1)提案したカスコード増幅器のひずみ特性について簡易等価回路モデルによる解析により振幅ひずみ特性及び二波入力に対する三次相互変調ひずみ(IMD3)特性の基本的な振る舞いを検討し、また、大信号FETモデルによる回路シミュレーションにより、RF電力増幅特性、電力効率特性を調べ、両FETの最適ベイアス条件を明らかにした。また、(2)GaN HEMT二個を用いて提案の独立バイアス形カスコード構成を製作して、両FETのドレーン・ソースバイアス電圧VGI,VG2及びゲート・ソースバイアス電圧VD1,VD2に対する入出力電力特性及びIMD3特性をソースプル・ロードプル自動測定システムを利用して詳細な測定を行い、バイアス電圧依存性を調べ、シミュレーションの結果を確認した。さらに、(3)InGaP/GaAs HBTのMMICによる本提案増幅器を製作してその有効性を実証するため、HBT二個を一体化したチップのソースプル・ロードプル測定を行い、電力増幅特性の両HBTバイアス電圧依存性及び最適バイアス条件、最適ソースインピーダンス及びロードインピーダンスを求めて、MMICファンダリ製作のための増幅器剛ICを設計した。
|
Research Products
(3 results)