2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22560327
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
葛原 正明 福井大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (20377469)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 あき勇 福井大学, 工学(系)研究科(研究院), その他 (90210517)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 電子デバイス・電子機器 / 電子デバイス・集積回路 |
Research Abstract |
本研究では、サファイア基板上AlGaN/GaN MIS HEMTを作製し、高温における直流特性の検討を行った。5種類の絶縁膜を用いたMIS HEMTに対し300ºCにおける直流特性を測定した結果、従来HEMTと同様にドレイン電流や相互コンダクタンスの減少、閾値電圧の変動、リーク電流の増加が観察された。SiN MIS HEMTでは、300ºCでのドレイン電流や相互コンダクタンスの減少率が50%以下であった。閾値電圧は、膜種によって変動量が異なり、HfO2 MIS HEMTの変動量は0.7 Vと小さく絶縁膜による影響が一番少なかった。リーク電流は、Al2O3とHfO2 MIS HEMTの温度上昇による増加が約1桁と小さく、Al2O3 MIS HEMTは300ºCでリーク電流が一番小さかった。 絶縁膜厚を4 nmとしたAl2O3,ZrO2,HfO2の薄膜単層構造、これらの絶縁膜を組み合わせた2層構造のMIS HEMTをそれぞれ試作した。絶縁膜の薄膜化により、Vg=-20 Vでのリーク電流がいずれの膜でも約1桁減少した。リーク電流の観点から高温動作において、ZrO2やHfO2が効果的であるが電流コラプスが確認された。一方、Al2O3は高電界側のリーク電流が弱いことが明らかとなったが、ヒステリシスは薄膜化によりなくなり、小さい順方向リークが得られた。2層絶縁膜構造においては、個々の単層構造の特徴がよく反映されていた。リーク電流の高温特性についてはZrO2やHfO2と組み合わせたことで、Al2O3を用いたMIS HEMTにおいて高電界側リーク電流の弱点が補えていた。 以上の結果より、界面特性を担う界面側とリーク電流の抑制を担う絶縁膜を組み合わせることによって、高温での特性の改善が可能であることが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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