2010 Fiscal Year Annual Research Report
複数の信号表現空間における特徴量を用いた地中レーダ用埋設物識別法の構築
Project/Area Number |
22560333
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
西本 昌彦 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (60198520)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
緒方 公一 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 准教授 (10264277)
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Keywords | 地雷探査 / 地中レーダ / 信号処理 / 特徴抽出 |
Research Abstract |
本研究では超広帯域地中レーダに用いる高精度の埋設物識別手法の構築を行うものである.本年度は,特徴抽出のための信号処理法の検討,センサ部であるアンテナのアレイ化のための予備実験,及び実験とシミュレーション結果を比較するときに問題となる地表面形状の粗さのパラメータ推定の方法の3点に関して検討を行った.以下,その概要と得られた結果について示す. まず,代表者がこれまでに研究してきた時間-周波数領域解析における波動解析手法を発展させることにより,識別特徴量の検討を行った.時間-周波数領域解析に関してはウェーブレット解析を用いる予定であるが,信号に含まれる地表面クラッタが性能に大きく影響するため,クラッタ除去の性能の向上を現在検討中である.次年度も引き続き検討する. 予備実験に関しては,センサ部となる送受信アンテナの設計と製作,及びその計測データの処理について検討した.これまで送受信アンテナとして超広帯域アンテナをそのままをして用いていたが,探査方向以外への不要放射や周りからの影響を抑えるために,シールドケースを付ける必要がある.このため,シールドケースのサイズや内部に装荷する電波吸収体の厚さなど,アンテナセンサ全体の設計を行った.さらに,シールドケース内の共振に起因する波形歪みを取り除くため,アンテナ系の逆フィルタを構成し,ターゲット応答の波形構成の方法を検討した. また,実際の実験データによる結果とシミュレーション結果を比較するためには,地表面の粗さのパラメータを推定することが必要である.このため,粗さのパラメータを推定する方法と精度について検討を行った.その結果,計測時の不確かさに起因する誤差の影響が解析的に明らかになった.
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Research Products
(8 results)