2011 Fiscal Year Annual Research Report
高性能Multi-Edge型LDPC符号の解析と構成に関する研究
Project/Area Number |
22560363
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
坂庭 好一 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (30114870)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笠井 健太 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 准教授 (70431997)
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Keywords | LDPC符号 / マルチエッジ型 / 重み分布の対称性 / 高性能アンサンブル / 密度発展法 |
Research Abstract |
本研究は,代表的な通信路モデルに対して,以下の3点を行なうことを主要な課題としている: (1)Multi-Edge型非正則LDPC符号のアンサンブルをできるだけ詳細に規定する規則的かつ効率的な記述法を確立すること,(2)そうして得られる各種の符号アンサンブルに対して,その性能評価に必要となる密度発展(Density Evolution)アルゴリズムを開発して詳細な性能評価を行なうこと,そして,(3)得られた性能評価結果を整理・統合して,高性能な符号アンサンブルが満たすべき系統的条件を明らかにすることにより,高性能なMulti-Edge型非正則LDPC符号アンサンブルの構成法を探求すること. 平成23年度は,下記(a)に述べる前年度の主要成果を用いて,(b)に述べる結果を得ている.すなわち(a)Multi-Edge型非正則LDPC符号の重み分布に関する『対称性』を用いることによって新たに導いた,幾つかのより詳細な符号アンサンブルに対して,その密度発展アルゴリズムを開発した前年度の成果を踏まえ,(b)詳細に規定された,Multi-Edge型非正則LDPC符号アンサンブルに対して, (i)重み分布,(ii)コセット重み分布,(iii)サポート重み分布, (iv)最小距離分布,(v)Stopping Set分布 などを含む特性について解析を行ない,その性能評価を行なった.その結果,従来の符号アンサンブルの性能を凌駕する新しいMulti-Edge型非正則LDPC符号アンサンブルが得られることを明らかにし,当初の研究目標を達成している.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
一昨年度,昨年度ともに研究計画に沿ったほぼ予定通りの成果が得ている。昨年度は,9項に述べたように十分な内容の成果を得ていると考えられ,研究計画に遅れはない.
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Strategy for Future Research Activity |
来年度は,研究の最終年度であり,今年度までの研究によって得られた幾つかの高性能符号アンサンブルの条件を同時に満足するような符号アンサンブルを構成し,その性能評価を,ウォーターフォール領域ならびにエラーフロア領域にの両方に関して行ない,得られた符号アンサンブルの優秀性を示すことを目標とする.
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Research Products
(10 results)