2010 Fiscal Year Annual Research Report
災害時領域間通信のための高度エピデミック無線伝送の開発
Project/Area Number |
22560365
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
中野 敬介 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (80269547)
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Keywords | 移動体通信 / ネットワーク / マルチホップ / エピデミック / 領域間通信 |
Research Abstract |
本研究では,大規模災害時のようにマルチホップ無線経路が構築できない程の劣悪な通信環境において,エピデミック伝送により情報通信を行うことを考える.孤立した領域間の情報交換を行うために,孤立領域間を極稀に行き来する自由意志に従って移動するノードと,情報を運搬するために導入される特殊ノード(情報シャトル)を連係させ情報を運ばせるためのエピデミック無線伝送を開発する.エピデミック伝送の災害地に適した高度化,大規模災害時に孤立領域間での情報交換・共有を可能にする新しい無線伝送手法の開発を行う.平成22年度は主に下記の研究を行った. (1)情報シャトルを導入し,情報シャトルと通常ノードが連携しながら,孤立領域間の情報交換を行うためのプロトコルの開発を行った.また,エピデミック伝送を行うための経路制御手法の提案と評価を行い,その有効性を明らかにした. (2)情報シャトルの移動スケジュールの決定アルゴリズムの開発を行った.情報シャトルのスケジューリングに関する基礎検討を行い,スケジューリングの開発及び評価を行った.事前にスケジュールを決定して情報シャトルを孤立領域間を巡回させるスケジューリングや確率的に巡回路を決定するスケジューリング等の検討評価を行った. (3)開発したスケジューリング手法のシミュレーション評価を行った,今年度は比較的少数の孤立領域間の通信を考えたが,今後はより大規模な孤立領域間通信を行う予定である. (4)エピデミック伝送やマルチホップ伝送の理論評価を行い,送信間隔や最大送信回数と情報伝達能力の関係等を明らかにした.
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Research Products
(10 results)