2010 Fiscal Year Annual Research Report
視覚・聴覚・触覚・嗅覚メディアを用いた高臨場感通信に関する研究
Project/Area Number |
22560368
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
石橋 豊 名古屋工業大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40252308)
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Keywords | 臨場感通信 / 五感情報通信 / マルチメディアアプリケーション / QoS / QoE |
Research Abstract |
本研究では、視覚・聴覚・触覚・嗅覚メディアのうち、主として、ビデオ・サウンド・力覚メディア、立体ビデオ・力覚メディア、及び嗅覚メディア・触覚メディアの組み合わせを扱った。また、立体ビデオと自由視点ビデオも個別に検討対象とした。 (1)ビデオ・サウンド・力覚メディア伝送におけるメディア間同期誤差がQoEに及ぼす影響を調査し、知覚限界や許容限界を明らかにした。また、ねとワーク遅延やその揺らぎの影響を調査するだけでなく、ビデオ・力覚メディア伝送やサウンド・力覚メディア伝送に対しても同様の調査を行った。 (2)立体ビデオ・力覚メディアを用いた遠隔制御システムにおいて、文字を書く作業を扱い、ネットワーク遅延とその揺らぎがQoEに及ぼす影響を調査した。 (3)嗅覚メディア・触覚メディアを用いた果物狩りを対象に、果実をもぐと香りがするようにし、もぐときの感触と香りとの同期誤差がQoEに及ぼす影響を調査し、知覚限界と許容限界を明らかにした。 (4)立体ビデオの左右のフレーム間の遅延が立体視に及ぼす影響を調査した。また、ネットワーク遅延揺らぎとパケット欠落の影響も調べた。 (5)自由視点ビデオ伝送方式として、多視点伝送方式、自由視点伝送方式、画像・奥行き画像伝送方式の三つを対象とし、ネットワーク遅延が視点変更に及ぼす影響をQoE評価によって調査した。その結果、画像品質については自由視点伝送方式が優れ、視点変更のインタラクティブ性については画像・奥行き画像伝送方式が優れており、総合品質に関してはカメラワークやコンテンツの違いによって方式間の優劣が異なることが判明した。
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