2012 Fiscal Year Annual Research Report
OFDM時間軸信号の周期性を利用したPAPR特性改善方式に関する研究
Project/Area Number |
22560372
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
小林 英雄 三重大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60303749)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | OFDM / PAPR / PTS / 無線通信 / マルチパスフェージング / 非線形増幅器 / 非線形歪み |
Research Abstract |
本研究では、OFDM時間軸信号の有するPAPR問題を少ない演算処理量で解決するPAPR低減方式を提案することを目的としている。今年度は、①時間遅延を用いたPAPR低減方式に対して、送信側で与えた時間遅延量を受信側で自律的に判定する方式提案と特性評価、②従来のPAPR軽減方式であるPTS方式に①で提案した方式を適用した場合の特性評価、③PAPR軽減効果の大きいSC-OFDM方式を対象として、移動通信環境下における伝送路特性推定法の提案と特性評価について実施した。 ①の検討では、移動通信環境下において伝送路特性推定用に挿入されるパイロット信号を利用して、全ての時間遅延候補に相当する位相回転を受信側で乗算し、これらの中から受信側で既知のパイロット信号に最大比合成手法を適用することにより、各クラスターの遅延時間を推定する方式を提案した。提案方式は、時間変動するマルチパスフェージング環境下で、遅延時間が受信側で既知とする理想的な場合と同等のBER特性を達成できることを計算機シミュレーションにより実証した。②の検討では、従来のPTS方式に①で提案した方式を適用することにより、受信側で自律的にPTS方式の位相重みを高精度に推定可能であることを実証した。③の検討では、PAPR特性がOFDM方式と比較して各段に優れているSC-OFDM方式の移動通信環境下における伝送路特性推定方式を提案した。提案方式は、従来の周波数軸上にパイロット信号を一定間隔に挿入する場合と異なり、受信側で既知の時間軸トレーニング信号を利用し、伝送路インパルス応答を最尤推定法で推定することを特徴とする。計算機シミュレーションにより、提案方式はPAPR特性の劣化なしに高精度に伝送路特性を推定可能となることを実証した。これら研究成果は、今年度期間中において3件の学術論文、5件の国際学会、4件の国内研究会に発表した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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