2011 Fiscal Year Annual Research Report
機会的無線アクセスをサポートする学習し進化するネットワークアーキテクチャ
Project/Area Number |
22560374
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
高橋 達郎 京都大学, 情報学研究科, 教授 (30324677)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新熊 亮一 京都大学, 情報学研究科, 准教授 (70362580)
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Keywords | 複合パケット / TCP / 遅延線バッファ / 部分共用方式 |
Research Abstract |
新たなネットワークアーキテクチャ研究の一環として、複数のパケットを複合化して1個の長パケットとして転送するネットワークと、遅延線バッファの長遅延部分を複数の出力回線で共用する部分共用方式の検討を行った。前者については、(1)パケット間のオーバーヘッド削減によるネットワークの効率化が達成できること、(2)複合化によりパケット長ごとの品質のばらつきを抑えることができることが明らかになった。一方、(3)パケット発生のバースト性を抑制するために複合パケットの長さの選択に制約があること、(4)TCPプロトコルの動作から無暗に長い複合パケットは性能が向上しないことなどが解明された。後者については、遅延線バッファの利用状況の調査の結果、長遅延線の利用頻度が低いことが明らかとなり、長遅延線の共用効果を期待する。部分共用方式によりハードウェア当たりのスループットが向上できることを明らかにした。この方式は、専用部分と共用部分の遅延線の本数や、縦属接続可能な共用部分の段数、共用部分の捕捉・解放のアルゴリズムなどに各種の設計自由度がある。23年度は、最も基本的な構造として、(1)共用部分対専用部分の遅延線本数は等しい、(2)共用部分の複数ユニットの縦属接続は行わない、(3)共用部分の捕捉・解放は即時、のモデルで評価を行った。評価は計算機シミュレーションで行うとともに、理論解析を併用して大規模なシステムの性の推定も行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新たなネットワークアーキテクチャの提案・検討を目的とし、バックボーンネットワークに適用できる技術の提案と評価を行っており、おおむね順調に進捗している。
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Strategy for Future Research Activity |
複数段を縦属接続可能な部分共用方式の検討を行い、負荷状況に応じて自律的に学習制御するバッファを検討する。また、近年GPS等により広域で時刻同期をとることが可能となっており、これを用いた新たなネットワークアーキテクチャの研究を併せて行う。
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Research Products
(3 results)