2011 Fiscal Year Annual Research Report
バイオセンサネットワークにおける生体内位置検出および通信制御信号伝送技術の研究
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22560381
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
生越 重章 香川大学, 工学部, 教授 (00304577)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石井 光治 香川大学, 工学部, 講師 (50403770)
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Keywords | バイオセンサネットワーク / 生体通信 / 磁界検出 |
Research Abstract |
生体内位置検出技術に関する検討 昨年度繰越課題検討の中で、位置検出精度向上の観点から磁気センサの高感度化が必要であることが判明したため、当初使用センサの3倍程度以上の感度を有する磁気センサを調達するとともに、3次元データを取得するための測定系を整備した。また、A/Dコンバータのサンプリング周期の短縮化、取得データのリアルタイムでの可視化を可能とする自動測定プログラムの開発、さらに、取得データに基づいて位置判定を行うプログラムについても独自に開発した。この測定系を用いて、電磁シールドルーム内で測定を実施したところ、磁気センサ出力に商用電源からの誘導雑音が含まれ、そのレベルが無視できないことが判明した。これを抑圧するために、磁気シールド材で囲んだ測定ボックスの併用による二重シールド化と併せて駆動電源として蓄電池を導入するとともに、60Hzの成分を除去するローパスフィルタをA/Dコンバータ入力段に挿入することとした。ローパスフィルタは納期の点で市販製品が利用できず、自作により対応することとして回路設計と製作を行い年度末に所定機能を実現した。予期せぬ事態の発生により、今年度は高感度磁気センサによる測定系整備にとどまったが、問題は解決したので次年度以降に集中して測定を行うこととした。 生体通信制御信号伝送技術に関する検討 本検討については、インピーダンス整合による効率的な高周波信号注入装置の準備も終え、測定準備は整っているものの、生体内位置検出技術に関する検討に時間を割かれたため、実質的には詳細データの取得には進めていない。平成24年度に最大限の努力を払う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成22年度の検討結果に基づいて、測定精度の向上を目的として新たに高感度磁気センサを導入した。高感度ゆえの結果として商用電源の交流誘導雑音が無視できない状況になった。その影響を除去するため、急遽、市販フィルタを調達することとしたが、当該製品が受注生産対象品であることから年度内調達ができなくなった。やむを得ず、個別部品による装置化をめざし、回路設計・部品調達・作製に着手したが予想外に時間を要し、完成は次年度にずれ込む見込みとなり、本格的な測定は次年度に行わざるを得ない状況となった。
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Strategy for Future Research Activity |
自作装置により商用電源の誘導雑音は除去できる見込みが立ったものの、測定が遅れていることから、まずは、3次元データ取得に最大限の努力を払うこととする。取得データに基づいて精度向上を実現する位置検索アルゴリズムの導入について検討し提案手法の確立を図る。これちに加え、生体インピーダンス整合に基づく高効率制御信号伝送技術に関する実験的検討結果およびネットワークとして構成するときの生体内のセンサノードの位置と伝搬特性などの理論的検討結果をとりまとめ、論文としてIEEE等の専門誌に投稿する。
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Research Products
(1 results)