2012 Fiscal Year Annual Research Report
可逆的情報ハイディングを利用した安全、便利なQRコードシステムの研究開発
Project/Area Number |
22560382
|
Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
新見 道治 九州工業大学, 情報工学研究院, 准教授 (20269088)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | QRコード / Wet Paper符号 / 情報ハイディング / 改ざん検出 |
Research Abstract |
QRコードへの情報重畳の一つ具体的な目的として改ざん検出を設定した.以下では,QRコードが表現する情報(URL)を「裏の情報」と呼び,QRコードを構成する白黒二値パターンを「表の情報」と呼ぶ.裏の情報からハッシュ値を計算し,表の情報に埋め込み,改ざん検出可能なQRコードを生成する. そのQRコードから裏の情報を抽出し,ハッシュ値を計算する.その後,表の情報から埋め込まれたハッシュ値を抽出し,計算されたハッシュ値と比較すれば,改ざん検出が実現できる. 裏の情報のハッシュ値はWet Paper符号を利用して表の情報に埋め込む.Wet Paper符号とは,誤り訂正符号のシンドローム計算の考え方を利用した,もともとのバイナリ系列をできるだけ変化させないようにメッセージを埋め込む方式である.このWet Paper符号による表の情報の変化が,誤り訂正符号で許容される誤り内であれば,裏の情報を正しく復号化でき,さらに表の情報から埋め込んだ情報も抽出できる.なおセキュリティを考慮し,ハッシュ値はRSAで暗号化しておく. Wet Paper符号では,ある長さのバイナリ系列に対して埋め込みが行われる.提案手法では,この長さ(pと標記する)により埋め込みの可否が決定される.これを実験により検証した.型番10のQRコード,1024ビットのRSA公開鍵暗号を仮定する.QRコードの誤り訂正可能なエラー率はL(7%), M(15%), Q(25%), H(30%)である.p=12の時は最大変化割合が30%を越えているので,安定的な裏の情報の復元は不可能である.一方p=16およびp=20の場合は,最大変化割合が30%を下回っており,復元レベルHにて裏の情報の復元は可能である.さらにp=24では,最大変化割合が25%を下回っており,復元レベルQにて正常にメッセージを読み出すことができる.
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|