2012 Fiscal Year Annual Research Report
次世代ユビキタスネット社会のための円偏波用多周波共用平面アンテナの開発
Project/Area Number |
22560383
|
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
藤本 孝文 長崎大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (40264204)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 多周波共用アンテナ / 円偏波用アンテナ / マイクロストリップアンテナ / 情報通信工学 |
Research Abstract |
提案するアンテナは、方形パッチ平面アンテナの各エッジに2組のクランク型スリットを装荷することにより、円偏波用3周波共用アンテナとなる。シミュレータにより、アンテナ形状とアンテナ特性の関係を詳細に調査し、2つのGPS用アンテナの設計を行った。また、設計したアンテナを試作・測定し、シミュレーション結果との比較検討を行った。得られた結果は以下のとおりである。 1.2組のクランク型スリットのうち、内側のスリットの長さにより低域周波数と中域周波数の比を1.0から1.33まで制御可能であり、また、外側のスリットの長さは高域周波数のみに大きく影響することが明らかになった。このように、周波数比を大きく制御できる形状パラメータや、1つの周波数のみ制御可能である形状パラメータは、多周波共用アンテナの設計で非常に有効である。 2.上記1で得られた形状パラメータと3つの周波数の関係を考慮し、GPS用2周波共用アンテナと、3周波共用アンテナの設計を行った。低域周波数と中域周波数の比で2周波共用と3周波共用アンテナが設計可能となる。2周波共用アンテナでは、2つの周波数帯域幅が本申請課題で昨年度検討した1対のL字スリットを装荷した場合に比べ、約2倍の帯域幅となり広帯域化に成功した。3周波共用アンテナのおいても、すべての周波数において軸比3dB以下を達成したが、周波数帯域幅は目標値に達しなかった。今後、スタック化構造などにして広帯域化を図る予定である。 3.設計が完成した2周波共用アンテナを試作し、リターンロスの測定を行った。その結果、2つの中心周波数の誤差は共に約8%となった。この誤差の要因は、スリット幅が非常に狭く、その精度が十分に取れていなかったためである。製作を繰り返すことにより十分小さくできる誤差であり、提案するアンテナは実現可能である。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|