2010 Fiscal Year Annual Research Report
小型無線装置のための小型・低姿勢・高機能アンテナの設計方法の構築
Project/Area Number |
22560384
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
福迫 武 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 准教授 (90295121)
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Keywords | 小形アンテナ / 設計方法 / 低次勢アンテナ / 高機能アンテナ / 円偏波アンテナ |
Research Abstract |
低姿勢な構造を有するアンテナ設計法について,いくつかの興味ある成果を見出した. 1.マイクロストリップアンテナに広義のメタマテリアルの一種である人工グラウンド構造という周期構造を用いて,6GHz帯に対して24%という広い帯域において円偏波を発生できるアンテナを開発した.この数値まで帯域を広げた低姿勢なアンテナはこれまで例が見られない.一方で,人工グラウンド構造においては,その有効な設計方法や特性についても,詳しく見出した.このアンテナの動作原理を解明し,周期構造を伝わる表面波の振るまいを詳しく検討した 2.スロットアンテナの構造であるが,L型プローブとスロットの組み合わせを工夫した新しい構造において,帯域が3GHz帯で50%を超え,さらに十分交差偏波を掬えた構造を開発した.UWB通信等の応用が期待できる.放射方向はオムニ指向性であるものもあるが,反射板や空洞を用いることで,単方向性を持つ放射パターンを実現できることを示した 3.金属背面板を有する電気的小形アンテナの設計方法を確立し,そのアンテナゲインの検討やQ値の検討をした.さらに,線状アンテナ素子の幅を大きくすることで,最終的にOdBi程度の利得を得ることができた.これは,電気的小形アンテナの定義であるka値(k:波数,a:アンテナの囲む仮想球の半径)が0.5以下で,かつ0.02波長程度に近接した背面板を有するアンテナとしては画期的である 4.給電構造に容量給電構造を用い,平面型のヘリカル素子を用いることで,細長い形状の円偏波の設計方法を確立した。(以上651字)
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Research Products
(20 results)