2011 Fiscal Year Annual Research Report
人体表面を電磁波の通路として用いる次世代通信システム(WBAN)の研究
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22560385
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Research Institution | Akita Prefectural University |
Principal Investigator |
笹森 崇行 秋田県立大学, システム科学技術学部, 准教授 (40261581)
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Keywords | 人体近傍通信 / 人体通信 / WBAN / BAN / 誘電体円柱 / ファントム / 符号誤り率 / BER |
Research Abstract |
本研究は,人体の近傍を電磁波の伝搬路として用いる無線通信であるWBAN (Wireless Body Area Network)に使用するための高性能な無線端末(ウェアラブルデバイス)の実現を目指して,無限長誘電体円柱による散乱電界の厳密解を用いる解析的な手法とFDTD法によって電波伝搬特性を求めるものである.厳密解を用いる解析的な検討では,WBANに使用するための周波数として,402~405MHzのMICS (Medical Implant Communication Service)バンド,900~928MHzの900MHz帯ISM(Industrial Science Medical)バンド,および3.1~10.6GHzのUWB (Ultra Wide Band)バンドの3種類の周波数帯域を取り上げ,変調方式としてMICSとISMバンドについてはBPSK, QPSK, OFDMをUWBバンドについてはUWB-IRとMB-OFDMを用いた場合についてBERシミュレーションを行った.厳密解による解析ではアンテナの形状を自由に設定することが不可能であるため,さらに,FDTD法を用いて高性能な無線端末用アンテナの設計を行った.現在までのところ,生体等価ファントムを用いた測定値と厳密解を用いた解析解との比較を行いながらFDTD法の計算コードの開発を行った.これによりダイポールアンテナ以外として,地板付モノポールアンテナ,地板付逆F型アンテナ,地板付ループアンテナを人体の近傍に置いて通信した場合の伝達特性を検討している.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
予想していた以上に他の仕事の量が増えて,本研究に費やす時間が減ったため.
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Strategy for Future Research Activity |
今後に人体(誘電体円柱)の近傍に置いたアンテナ間の伝達特性を求ある際に人体に対するダイポールアンテナの方向や人体とダイポールアンテナ間の距離について詳細な検討を行う予定である。さらに.ダイポールアンテナ以外にも.小型地板付きモノポールアンテナ小型地板付き逆Fアンテナヤループアンテナ小型地板付きループアンテナを用いた場合の伝達特性を明らかにするる予定である.
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