2010 Fiscal Year Annual Research Report
確率推論アルゴリズムに基づいたストリーム暗号への統一的攻撃法に関する研究
Project/Area Number |
22560395
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
松嶋 敏泰 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (30219430)
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Keywords | 情報数理 / 探索・論理・推論アルゴリズム / 暗号系 |
Research Abstract |
本研究は,確率推論アルゴリズムに基づいた,ストリーム暗号の攻撃法に関する研究を行うものである.ストリーム暗号の攻撃は擬似乱数生成器の攻撃に帰着される.LFSRと鍵系列の間にある関数関係の局所的な情報のみを利用して,確率推論アルゴリズムを適用することで,精度をあまり犠牲にせずに効率的な攻撃が可能となる.平成22年度は主に,問題解決に向けた準備を行った.具体的には,ストリーム暗号の攻撃に関する問題を統計的な問題としてみた時に,どのように数理モデル化すべきかを検討した.数理モデルの構築に際してまず,従来提案されている擬似乱数生成器の調査及び整理を行った.擬似乱数生成器は非線形コンバイナ型乱数生成器など,様々な種類のものが提案されており,それらの疑似乱数生成器の数理的構造に関する知見を得ることが出来た.また,後の攻撃法に関する研究のために,特に入力と出力の間に存在する関数関係としてどのような構造が存在するかという視点で整理を行った.特にグラフィカルモデルとして表現することで関数関係の抽出を行った.その結果,幾つかの疑似乱数生成器が確率推論による攻撃が可能であることが解った.また,後に確率推論による攻撃アルゴリズムを構築する上で必要になると考えられる,確率推論アルゴリズムの最近の研究に関する調査を行った.従来は確率伝搬アルゴリズムが広く用いられているが,それ以外のアルゴリズムに関する知見を得ることが出来た.
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Research Products
(14 results)