2012 Fiscal Year Annual Research Report
ウェーブレット解析に基づく心電図波形の高精度識別システムの構築
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22560402
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
大屋 英稔 徳島大学, ソシオテクノサイエンス研究部, 准教授 (30361835)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中野 和司 電気通信大学, 情報理工学(系)研究科, 教授 (90136531)
山口 芳裕 杏林大学, 医学部, 教授 (10210379)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 高精度識別システム / ウェーブレット解析 |
Research Abstract |
本研究課題では,ウェーブレット変換を主たる要素技術として,自己心拍,心室細動,心室頻拍など,種々の心電図波形の特徴を抽出し,心臓の電気的活動状態,およびその遷移に関する詳細な情報を獲得することによって,各種心電図波形を高精度で識別するシステム(高精度識別システム)を構築することを主目的としている.これまでの成果から,2.0[Hz]以下の帯域にピーク周波数をもつ心室頻拍など,従来は識別が困難であった要除細動波形に対しても正しく識別することが可能となった.これについては,心電図波形のウェーブレット変換から得られるスカログラムから新たな指標(NSI:Normalized Spectrum Index)を提案し,マハラノビス距離を用いたシンプルなアルゴリズムで識別が可能となっている.ただし,無脈静電気活動については,医師間でも判断が難しい場合もあり,識別結果について現場の医師とより詳細に検討する必要がある.また,自己心拍から心室細動へ心電図波形の状態が遷移する場合についても検討し,サポートベクターマシン(SVM:Support Vector Machine)を用いた状態遷移の検知を行うことが可能となった.このような状態遷移をともなう心電図波形データについては,データ数が少なく,更に検討する必要があるが,心電図波形にどのような状態遷移があるのかを知る際に重要な役割を果たすことが期待される.s更に,もう一つの研究目的である心電図波形の状態遷移と患者の回復との関連性については,杏林大学病院高度救命救急センターに設置されているシステム上の問題(レコーダの老朽化等)から年間に数例程度のデータしか集積することができなかったため,更なるデータ集積と解析が必要であるため,継続して研究を進める予定である.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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