2011 Fiscal Year Annual Research Report
分布系を考慮した大規模複雑動的システム理論とその生態環境システムへの応用
Project/Area Number |
22560405
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Research Institution | Prefectural University of Hiroshima |
Principal Investigator |
呉 漢生 県立広島大学, 経営情報学部, 教授 (30253032)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
重丸 伸二 県立広島大学, 経営情報学部, 講師 (20347610)
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Keywords | システム工学 / 環境システム工学 / 制御工学 |
Research Abstract |
むだ時間をもつ大規模動的システム理論について、各サブシステムの間に非線形的な相互関連項のある大規模動的システムの理論解析と制御手法について、いままでまだよく解決されていない事項に関する研究を行った。 非線形的な相互関連項において時変むだ時間や不確かさなどをもつ大規模動的システムに対して、新しい形をもつ学習則を導入し、擬リアフノブ汎関数を用いて、適応ロバスト制御という手法を新たに提案した。このような適応ロバスト制御法を用いて、時変むだ時間をもつ不確定大規模動的システムの一様終局有界性を保証できる分散的適応ロバスト制御則を得ることができる。特に、そのように得られた分散的適応ロバスト制御則は、非常に簡単な構造を持ち、むだ時間や相互関連項などに関連していない。つまり、本研究で得られている適応ロバスト制御則は従来の分散的適応ロバスト制御則と異なり、むだ時間や相互関連項の限界などを含んでいない。従って、むだ時間や相互関連項などが未知であっても、分散的適応ロバスト制御則を設計することができる。将来的に、生態最適長期管理システムや湖沼水質管理システムなどのような実際的な大規模動的システムへの応用を行うことを容易に実行することができる。 一方、水質管理システム等のような生態環境システムの実態を勘案して、生態環境システムの実態を表現できるようなシステムの定式化に関する試みを行った。今まで、得られた理論結果を水質管理システムへ適応し、いくつかの数値的なシミュレーションを行った。それらのシミュレーションは、本研究で提案したシステム制御手法の有効性を検証した。以上で得られた結果を整理し、国内外の学術専門誌、およびIEEEとIFACの主催の国際会議に発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度に、時変むだ時間や不確かさなどをもつ大規模動的システムに対して、理論的な研究を進めているとともに、水質管理システム等のような生態環境システムの実態を勘案して、生態環境システムの実態を表現できるようなシステムの定式化に関する試みを行った。それらの結果を国内外の学術専門誌、およびIEEEとIFACの主催の国際会議に発表した。
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Strategy for Future Research Activity |
今までに、本研究が順調に進んでいるので、研究計画を変更する予定はない。本研究課題の最後の年度に、理論研究を行うとともに、理論的な結果を生態環境システムへ応用することを中心として進めたい。さらに、得られた結果を整理し、国内外の学術専門誌、およびIEEEとIFACの主催の国際会議に発表する。
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Research Products
(5 results)