2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22560406
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Research Institution | Takushoku University |
Principal Investigator |
石川 勉 拓殖大学, 工学部, 教授 (10281370)
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Keywords | 概略推論法 / 論理式生成 / 意味処理 / 自由対話システム / 質問応答 / 常識知識獲得 / 概念ベース / 日本語文 |
Research Abstract |
日本語文から機械的に論理式を生成し、それを用いて効率的に推論する手法の確立を目指し、今期間は主に、前者の論理式自動生成と自由対話システムの高度化について研究した。 1.日本語文からの論理式生成 今年度は、固有名詞を含む文の変換精度向上、特殊動詞“いる”を含む文の知識変換について主に研究した。前者につては、固有名詞をそれが属する一般概念に置き換え(例えば、“高崎”を“地方都市”等へ置換)、変換する手法を、後者については、意味的に類似する一般動詞に置き換える等の近似的な手法を開発した。また、これまで開発してきた変換法の総合的な性能評価を行った。これまでこの種の意味解析を含む方式の評価は、開発者に都合の良い評価データを用いてなされてきたが、ここでは他の研究者が比較評価可能なように誰もが入手できる書籍中の文を用いた。約400文を対象とした評価の結果、完全な変換誤りは約20%と、一般的に使われる文を対象としたことを考慮するとほぼ妥当な結果が得られた。 2.自由対話システムの高度化 これまで開発してきたシステムは、入力文の知識化、それを用いた質問応答、常識知識獲得・利用、吉凶相槌応答等の機能を有しているが、全体的には応答が相槌になることが多かった。この問題を解決し自然な対話を実現するため、今年度は、2gramデータとマルコフ連鎖を用いた応答文生成法、対話コーパス中の文の類似性を判定し応答する方法について研究を開始した。また、これまで開発してきたスクリプト対話(あらかじめ日常的な話題に関する対話例を登録しておく手法)の拡充、吉凶応答の適用範囲の拡大を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予期しない問題点が発生したため、23年度末の時点では日本語文から論理式に変換する手法の目標性能が得られなかった。そのため、計画を延長し24年度、研究の強化を図った。その結果、ほぼ当初の目標性能を達成することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は24年度で終了する。
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Research Products
(3 results)