2012 Fiscal Year Annual Research Report
腹部組織音速の超音波トモグラフィ映像に基づいた内臓脂肪検査法
Project/Area Number |
22560414
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
山田 晃 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (20159213)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 音波トモグラフィ / 内蔵脂肪検査 / 超音波腹部スキャナー / 腹部断面音速分布映像 / 超音波CT / 超音波画像診断 |
Research Abstract |
本研究では、腹部体表周囲上の超音波伝搬時間測定に基づいた音波トモグラフィ内臓脂肪検査装置の実現に向けた諸課題の検討ならびにその評価試験を行った。具体的には、腸内ガスを含む腹腔内長距離間の伝搬時間を減衰の影響を受けずにオープンエアー体表密着測定するために、低周波(数百kHz帯)の高感度広帯域型圧電送受波器(40mmΦ円形開口)を対向させて機械走査する方式を用いた。また、体表送受波器間の接触条件の違いをカバーしながら音響的接触状態を良好に保つために、半球状のカップリングゲルを送受信器前面に装着した。回転(内径:720mm)、平行(ストローク:600mm)、密着(ストローク:300mm)の三方向の自動ステージ上に取り付けられた対向送受信器対は、コンピュータ制御により腹部体表上の任意の観測点に機械移動できる。その際、脊髄を通る音波送受信データを回避(脊髄が音波の障害物になるため)した際の情報損失を最小限に抑えるために、走査回転中心を脊髄中心に一致させるよう送受信経路を決定した。そのために、体表輪郭のレーザ計測ならびに脊髄位置推定に基づいて、被験者の体格や座位に合わせて、走査範囲や送受信経路を適応的に選択した。また、体表輪郭計測結果に加えて、受信音波振幅をモニタすることにより、体表/送受信器間の押し込み距離や接触角の設定誤差をカバーして、最適な音響接触状態を維持できるようにした。最後に、腹部模擬ファントムを用いた評価試験の結果、伝搬時間測定ならびに音速断面映像の再現結果とも理論値と一致する良好な結果が示された。また、脂肪組織と蛋白組織の音速の違いが十分な精度で区別でき、提案法の有効性が確認できた。人体を対象にした評価試験については課題が残されたものの、音波測定から内臓脂肪領域抽出に至るまでを自動測定可能な検査装置として完成させることがきた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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