2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22560415
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
西 一樹 電気通信大学, 大学院・情報理工学研究科, 准教授 (00208125)
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Keywords | 振動計測 / LED / 手ブレ / 画像計測 |
Research Abstract |
本研究は、各種機械振動を時間分解高くかつ簡易に計測するための手法として、被測定対象に分散配置した高速点滅光を高画素カメラで撮影し、その画像をPC上でパターン解析することにより、振動の時間的軌跡を2軸方向において分解能高く測定可能な方法を新たに提案し、そのプロトタイプシステムの開発を目的としている。 咋年度においては、振動対象に装着するための専用小型LEDディスプレイの試作を行い、振動測定に必要な精度と分解能で振動が測定可能なことが確認した。また、振動体の変位と画像上のパターン変位の関係を明らかにし、望遠レンズを利用することによって十分な分解能が得られることを確認した。 高速点滅光を任意パターンとして配置可能になったことで、これまでのパターンマッチングに替わる新たな位置ずれ検出手法の開発が不可欠である。これに対応すべく本年度は、各点光源像の重心座標を求め、他の点像との座標位置関係から、各瞬間のパターンの位置・姿勢を計算し、各時刻間で相互に接続することで振動の運動軌跡を求める方法を新たに開発した。これにより、パターンの配置構成が変わっても、位置座標の登録データをそれに合わせて変更することで、柔軟に位置ずれ検出が行えるようになった。 ディスプレイを加振台に乗せ、既知の振動に対して本アルゴリズムにより検出を行った結果、検出精度(誤差の標準偏差)が0.0008度(画像上では0.2画素)と、従来のパターンマッチング方式とほぼ同程度で検出可能なことが確認できた。また処理速度も同程度であり、実用上支障がないことが確認できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究目的としてあげた課題である「振動軌跡検出アルゴリズムの見直し」について、ほぼ予定通り進展し成果を得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
高速点滅光を実現する上で専用ディスプレイが必要になることは、監視カメラや車載カメラなどへのニーズに対してはネックとなる。そこで、汎用小型ディスプレイ上に格子パターンを提示することにより、特別な装置を使わずに微小振動の検出が可能な新たな手法を検討する。
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Research Products
(1 results)