2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22560416
|
Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
橋本 岳 静岡大学, 工学部, 准教授 (60228418)
|
Keywords | 画像計測 / 計測工学 / リモートセンシング / 環境技術 / 太陽光発電 / 防災 |
Research Abstract |
自然現象観測に特有な課題を解決し,自然現象観測に有用な3次元計測システムの実現が研究目的である。本研究で解決する課題は,観測地の地形・動植物等から観測装置の設置位置の制限が強いこと,計測対象抽出に関する画像処理手法(例えば,氷河観測では氷河ピーク形状の変化,雲観測では雲の透明性・不定形による計測対象の形状変化),気象の影響への対応である。さらに,観測機器の搬送も考慮する必要がある。これらの課題に対して,3次元画像計測の観点から対応方法の検討・実現に取り組んだ。 具体的には,次の研究テーマについて計測装置を作成し屋外計測実験にて有効性の確認を行った。 1.設置位置の汎用化:自然現象観測における観測装置の設置位置の自由度を高めるために,前年度の検討結果をさらに発展させて,高精度計測のコア技術に基づくシミュレーションおよび屋外計測実験を行い,カメラ配置と計測精度との関係を綿密に調べた。具体的には,中距離~遠距離にて最大誤差0.1mである計測領域を拡大するための条件を明確にした。 2.対応点探索,観測領域の拡大: (a)観測対象に適した対応点探索方法に関する研究を行った。氷河ピークおよび雲を計測対象とする対応点探索方法に対して,これまでの取り組みを継続するとともに対象の3次元形状を考慮した検討を行った。 (b)観測機器の振動対策について高精度画像マッチング法を用いることによりほぼ目処を立てた。 (c)観測領域の拡大について検討を行った。具体的には,観測機器を移動させた計測実験を行い,計測可能性を確認できた。 3.小型かつ高精度の実現:観測機器の運搬・移動を考慮して,装置の小型化,かつ,計測目的に対する十分な計測精度実現の研究を継続した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究目的をほぼ達成しているため。
|
Strategy for Future Research Activity |
各年度の研究目的をほぼ達成しており,研究を遂行する上での問題点は存在していない。 昨年来より防災目的の3次元計測へ本高精度技術を応用したいというニーズが高まっており,このニーズは屋外かつ自然観測という本研究の目的とも合致することから,防災の3次元計測も視野に入れた研究にも取り組む計画である。
|
Research Products
(3 results)