2012 Fiscal Year Annual Research Report
全頭型経頭蓋磁気刺激コイルアレイによる電流分布のボクセルモデル解析に基づく合成法
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22560419
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
濱田 昌司 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (20246656)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 経頭蓋磁気刺激 / 誘導電流 / コイルアレイ / ボクセル / 電流分布合成 / 電磁界解析 / 異方性 / データ解像度行列 |
Research Abstract |
経頭蓋磁気刺激(TMS)装置を念頭に置き、アレイ型磁界源を使用し頭蓋内に所望の誘導電界分布(に近い分布)を合成することを目指し、磁界源パラメータ決定手法を順・逆計算の両面より検討してきた。 306チャンネルMEG装置のコイルアレイ配置を流用し、頭部詳細ボクセルモデル内に希望電界分布を実現するコイル電流値を、重み付最小二乗法により逆計算する計算環境を整備した。逆計算挙動の把握のために、データ解像度行列に含まれる単位応答を観察して局所・大域挙動を把握する手法を新たに整備した。詳細ボクセルモデルにも適用可能な汎用手法である点が意義深い。得られた主な知見は以下の通り。 (1)1個またはクラスタ化したボクセルで1種の目標電界を指定した時、そこでの合成電界方向は自由に制御でき、実現可能な電界を回転楕円体表示できる。(2)単一コイルによる注入電力と比較し、例として10倍程度の電力を、コイルアレイを用いて局所集中できた。(3)1個またはクラスタ化したボクセルでの注入電力の灰白質への注入電力に対する比率を考えると、この比率を最大化する電界方向は一般化レイリー商最大化問題を解いて決定できる。(4)先の比率を最大化する方向を求め、各ボクセルでの注入電力をソートし、全ボクセルでの大域的電力注入状況を把握した。条件に依存するが、有効な電界集中は脳回から10mm以下程度の深さに限定される計算例を得た。 コイルアレイ型TMSの実用には、熱・機械設計などの観点からなお多くの困難が見込まれるが、整備した誘導電界・コイル磁場分布の計算法は、単一コイルの設計に役立つ可能性があり有用性が期待される。 一方、ボクセルモデル用表面電荷法による異方性導体内電界計算については、脳梁付近の拡散強調画像から導電率分布を簡易決定したモデルの電界計算も実施した。ボクセル解析の階段形状誤差緩和法についても検討し実用性の改善に寄与した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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