2010 Fiscal Year Annual Research Report
MRI駆動音の伝搬路を考慮した被験者のための防音保護具の製作
Project/Area Number |
22560426
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
武藤 憲司 芝浦工業大学, 工学部, 准教授 (30259832)
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Keywords | MRI / 多チャネルANC / 音場計測 |
Research Abstract |
MRI装置が発生する駆動音は非常に大きく100dBを超える場合がある.そのような音環境の中で検査を受ける被験者のために,適応制御による防音保護具システムの開発が重要な課題である.そして,防音保護具を開発するためには,適応制御のためにMRI駆動音の音源の特性を考慮したマイクロホンの配置を検討し,防音保護装置の製作と検討が本研究の目的である.そのため,初年度は,MRI駆動音伝搬特性の調査と騒音制御の要求技術課題を検討した.まず,MRI装置から音が発生する音源の特徴調査である、3テスラの静磁場強度を有するMRI装置が発生する駆動音を,MRI検査室の検査テーブル上および周囲のさまざまな地点において,その音圧レベルと周波数特性を明らかにした.テーブル上の音圧が撮像シーケンスによってばらつきがあるが115dBから95dBであり,イヤマフを装着しても85dBから64dBであった.オクターブ分析の結果は撮像シーケンスによってさまざまであり,ピークの周波数が640Hz帯から1260Hz帯,ピークの音圧は114dBから92dBであり,撮像シーケンスに依存することが分かり,開発対象とする音圧と帯域を明らかにした.そして,この情報をもとにMRI検査室の駆動音伝搬特性に基づいた多チャネル騒音制御装置の構築について検討する.検査室が高磁場であることを考慮した非磁性のマイクロホンと圧電スピーカを利用した騒音制御システム開発においてはガントリ開口部及びガントリ外部における適応騒音制御装置の構築のために,基本的なDSPプログラムを作成した.
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