2012 Fiscal Year Annual Research Report
二酸化炭素削減に向けての高分解能偏波合成開口レーダによる森林情報計測手法の開発
Project/Area Number |
22560436
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Research Institution | 防衛大学校 |
Principal Investigator |
大内 和夫 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工, 電気情報学群, 教授 (10289259)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 計測システム / 森林情報 / 合成開口レーダ / 統計解析 / 二酸化炭素削減 |
Research Abstract |
2004年9月の台風による北海道苫小牧国有林の倒木領域を抽出する新アルゴリズムを開発し、2度の現地調査等で収集したデータと比較してアルゴリズムの計測精度を検証した。アルゴリズムは、倒木被害前後に収集された航空機搭載合成開口レーダPi-SARのポラリメトリックL-バンドデータとQuickBird衛星搭載高分解能マルチスペクトルデータの融合をベースとしている。まず、可視光3バンドと近赤外バンドのデータ、及び赤バンドと近赤外バンドから算出したNDVI(正規化植生指標)と、3偏波Pi-SARデータを入力要素として主成分分析を行った。分析結果で累積寄与率が90%となっている第1~3主成分スコアを使った最尤法から倒木被害領域を抽出した。同様に、光学データとPi-SARデータのみに最尤法を適用し抽出精度を現地計測データと比較した。結果として、主成分スコアによる分類精度は84.3%で,光学データのみによる分類精度62.6%とPi-SAR データのみによる分類精度56.0%と比べるとより高精度での分類が可能となっている。さらに、計測した被害面積と北海道森林管理局による林班ごとの被害面積の相関度を算出したところ、光学データとSARデータの決定係数は、それぞれ、R2=0.87と0.13で、主成分スコアでの決定係数はR2=0.91と高い相関となっている。このように、光学データとSARデータの融合による主成分分析が単一種のデータによる分類と比べて優れていることが明確になった。光学データは天候に左右されやすく利用可能なデータ数は少ないため、森林情報の収集には全天候型合成開口レーダの利用が活発になっている。しかし、限られた光学データを有効に利用し合成開口レーダデータと融合する本提案手法は、単一種データを利用する従来の手法より高精度で、災害や伐採による倒木森林領域の計測に有効に活用できることが確認された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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