2012 Fiscal Year Annual Research Report
ネオ・ロバスト制御理論とその設計ツールの構築―超高性能ロバスト制御を目指して―
Project/Area Number |
22560438
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
劉 康志 千葉大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70240413)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 正実化方法 / 正実な不確かさ / 強正実化 / 厳密な正実化 / ロバスト性能 |
Research Abstract |
前年度の研究では、位相情報を取り入れた不確かさのモデル化方法、周波数域におけるロバスト安定解析、周波数域におけるロバスト感度解析を完成した。しかし、これらのロバスト制御条件は、周波数域において区分的に分割された周波数帯上のゲイン条件と位相条件となっており、状態空間で設計することが困難であった。これを受けて、本年度では不確かさが正実な伝達関数であるクラスに焦点を絞り研究を進めた。モデル不確かさの位相情報に基づくロバスト制御システムの設計方法として、正実化方法を確立した。具体的には、以下の成果が得られた。 1.強正実化によるロバスト安定化の設計理論:正実な不確かさを持つモデル集合に対して、公称閉ループ系を強正実にすることで閉ループシステムをロバスト安定化する方法を、状態空間で確立した。2.より幅広い応用が可能な、厳密な正実化によるロバスト安定化の設計理論:公称閉ループ系を強正実にすることができるのは限られたシステムとなるため、応用範囲を拡大すべく、厳密な正実化によるロバスト安定化の設計方法を状態空間で確立した。3.正実な不確かさを持つシステムに対するロバスト性能の設計理論:以上の理論をもとに、ロバスト性能問題を等価的に正実なモデル不確かさを持つシステムのロバスト安定化問題に変換することによって、ロバスト性能の設計方法を確立した。 以上の成果は、位相情報を有するモデル不確かさを持つシステムに対するロバスト制御を大きく前進させ、実用的にも重要な意味を持っている。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(11 results)