2012 Fiscal Year Annual Research Report
近視眼及び巨視的消散特性の調和に基づく大規模非線形ダイナミクス設計基礎論
Project/Area Number |
22560449
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
伊藤 博 九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 准教授 (70274561)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 制御工学 / 非線形システム / ダイナミクス / 安定論 / 国際研究者交流 |
Research Abstract |
本課題研究の主プロダクトである (1) 近視眼及び巨視的消散性を合成する安定基礎論、(2) 近視眼及び巨視的消散性を融和する設計基礎論、を「大規模さから生まれる複雑さに相対する数理枠組み」としてまとめ上げ、本課題申請時の予定を上回る成果を得た。(1)では特に「近視眼的消散性と巨視的消散性の融和可能条件のベクトル表現とスカラ表現の解析」に取り組み、各表現への帰着可能性は表面的には近視眼的な消散性の集約形式に依存するが、ベクトル表現に異なる代数演算を持ちこむことで、近視眼的消散性の集約形式に依らずベクトル表現とスカラ表現の両方に成功した。これにより実用性の高い数値計算法への新しい道筋を与えた。開発した数理枠組みは非線形ダイナミクスを対象とした汎用理論であるが、上記の観察は歴史の長い線形大規模システムにおける未解決課題にも解答を与えた。(2)に関しては、昨年度までのネットワーク構造制約を取り去ることに成功し、スケーラビリティを確保したネットワークダイナミクス設計を本格的に可能にした。さらに、無駄時間と不連続性を許容するロバスト設計法の開発にも成功した。(A) 実ダイナミクスとの連携 も予定通り進め、グリッドコンピュ-ティングおよび大規模(電力)グリッドにおける巨大数の電気自動車の充電アルゴリズムの提案に成功し、その知見を新たな無駄時間ネットワーク基礎論の開発につなげることが出来た。予算不足により本課題による国外研究者の日本への短期招聘は不可能となったが、メール等の機器による情報交換、国外学会出張を活用した集中的な打ち合わせ・討論、別資金による訪問機会の活用によって(C)国外研究者による協力 を効率的に得ること成功し、複数の研究発表などの具体的な成果につながった。以上の研究成果を国内外の学会・集会で発表し、主要な成果を論文誌へ投稿した。昨年度までに投稿した論文の改訂も行った。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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