2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22560452
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Research Institution | Okayama Prefectural University |
Principal Investigator |
忻 欣 岡山県立大学, 情報工学部, 教授 (70293040)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 非線形制御 / 劣駆動システム / ロボット / エネルギー制御法 / 振り上げ制御 / 安定化制御 / 安定解析 / 安定な制御器 |
Research Abstract |
制御入力の数が一般化座標数(自由度)より少ないいわゆる劣駆動系では、アクチュエータの数が全駆動系に比べて少ないため、コスト、重量、信頼性の点で優れている。しかし、そのような劣駆動系には強い非線形性があるため、劣駆動系の制御に関する研究は挑戦的な課題である。本年度では、劣駆動系に対して、全体のエネルギーと駆動関節角度および角速度を制御するというエネルギー制御法の適応範囲について調査するとともに、2自由度劣駆動ロボットの強安定化器の存在性と設計法に関する研究を行い、主な研究成果としては、以下のものを挙げる。なお、以下の成果はすべて国際学術雑誌に掲載されているあるいは採録されたものである。 1. リモート駆動型Acrbot(第2関節のみが駆動である2リンクロボット)を対象とし、そのエネルギー制御法を用いた振り上げ安定化制御則を提案し、そのロボットの大域的に動きを解明するとともに、提案した制御則の有効性を理論と実験より明らかにした。 2. Pendubot(第1関節のみが駆動である2リンクロボット)を対象とし、そのエネルギー制御法を用いた振り上げ安定化制御則を提案し、そのロボットの大域的に動きを解明するとともに、提案した制御則の有効性を理論とシミュレーションより明らかにした。 3. カウンターウェイト付Acrobotを用いて、エネルギー制御法の有効性とそのロボットの平衡点における線形近似モデルの可制御性との関連性を示すとともに、シミュレーションによりその理論結果の妥当性を確認した。 4. 本研究では、2自由度劣駆動ロボットの代表例であるAcrobotとPendubotの角度の情報による出力を設計し、それらの真上平衡点近傍での線形近似モデルにおける極零点に着目し、2自由度ロボットの機械パラメータの性質を用い、それらの強安定化器の存在性を示すとともに、設計法を与えた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初の計画を達成するとともに、エネルギー制御法の有効性と劣駆動ロボットの平衡点における線形近似モデルの可制御性との関連性という新しい研究成果を得ている。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画を実行するとともに、劣駆動系におけるいくつかの中核的な制御問題に挑戦する。
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Research Products
(12 results)