2011 Fiscal Year Annual Research Report
不確かなパラメータを含む切り替えシステムの安定性に関する研究
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22560453
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Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
大塚 尚久 東京電機大学, 理工学部, 教授 (30185318)
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Keywords | 切り替えシステム / 安定性 / 不確かさ / 不変部分空間 / 外乱除去問題 / 非線形システム |
Research Abstract |
本研究課題では,構造的不確かさをもつ切り替えシステムの安定条件と不変部分空間の概念を用いた制御問題の可解条件について研究することが目的である. 今年度の研究成果は,以下の通りである. 1.Polytopeの意味で不確かなパラメータを含む一般個のサブシステムからなる連続時間線形切り替えシステムが切り替えオブザーバにより二次安定化可能であるための十分条件が調べられた. 2.Polytopeの意味で不確かなパラメータを含む一般個のサブシステムからなる連続時間および離散時間線形切り替えシステムについて,サブシステム行列が同次対角化可能であるとき,漸近安定であるための必要十分条件が,Dwell Timeと端点行列の固有値を用いて与えられた. 3.線形化システムが可安定または可検出でないような非線形なシステム(原点で線形化できないかもしれない)に対して,出力トラッキング可能であるための条件が調べられた. 4.連続時間線形切り替えシステムに対して,動的補償器を用いた外乱除去問題が定式化され,この問題が解けるための十分条件について調べられた.さらに,Polytopeの意味で不確かなパラメータを含む連続時間線形切り替えシステムについて,状態フィードバックを用いた外乱除去問題が定式化され,この問題が解けるための十分条件が与えられた. 5.Polytopeの意味で不確かなパラメータを含む連続時間および離散時間Positive線形切り替えシステムが安定化可能であるための条件が調べられた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究の目的は,構造的不確かさをもつ切り替えシステムの安定条件と不変部分空間の概念を用いた制御問題の可解条件について研究することであった.現在までは,連続時間線形切り替えシステムに関して,おおむね順調に研究計画どおり行われた.さらに,最終年度に行う予定であったPositive線形切り替えシステムの安定化問題についてもその可解条件が調べられた.
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Strategy for Future Research Activity |
次年度が最終年度ということもあり,残された問題を整理する.また,Positive線形切り替えシステムの安定化問題についてさらに詳しく研究を行う.また,得られた研究成果を国内外の学会で発表すると同時に,学術雑誌に投稿する.
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Research Products
(7 results)