2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22560455
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Research Institution | Tokyo University of Science, Suwa |
Principal Investigator |
相原 伸一 諏訪東京理科大学, システム工学部, 教授 (70202455)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | システム工学 / 制御工学 / モデル化 / 電力デリバティブ / オプション価格 / 電力債券 |
Research Abstract |
電力デリバティブの数理モデルの構築において、最も重要となると考えられている要素は、スポット価格の変動である。この変動には価格が急激に高沸し直ぐに下落するスパイク現象と、不規則に変動する価格の変動率も時間的に不規則に変動する2点があげられる。本年度の研究においては、この2点の性質を持つスポット価格のモデルとして、ベーツモデルを採用し、スポット価格からこのモデルのパラメータ同定と不規則に変動する変動率(ボラティリティー)の推定をオンラインで行うアルゴリズムの開発を行った。具体的には、初年度に使用したコンボリューション粒子フィルターは実行時にボラティリティーが負の値になり、アルゴリズムが停止する欠点があった。そこで粒子の発生手法を、非心カイ2乗分布を用いて発生させてやることにより、この欠点を解消することができた。モデルのパラメータ同定においては、よく知られた最尤法とEM アルゴリズムを使用して検証実験を行ったが、ボラティリティーのモデルが非心カイ2乗分に支配されていることにより、勾配法などの数値計算手法が使用できず、遺伝的アルゴリズムの使用のみが有効な結果をもたらした。しかしながらこの遺伝的アルゴリズムからはオンライン推定機構を導出できず、本年度後半は、並列フィルターを使用する実験を行った。並列フィルターはパラメータ同定においては、その推定感度が鈍い欠点を持つことが知られているが、本研究ではパラメータの存在レンジを、逐次得られた推定値をもとに、調整を行い、パラメータの再サンプリングを行う新手法を提案し、シミュレーションながら良好な結果を得ることができた。ここで開発したアルゴリズムは、並列計算に適しており、近年開発が進んでいるGPU を搭載した並列計算機が使用できれば、十分実用可能であると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)