2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22560461
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
小澤 満津雄 岐阜大学, 工学部, 助教 (80313906)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森本 博昭 岐阜大学, 工学部, 教授 (30021629)
内田 裕市 岐阜大学, 総合情報メディアセンター, 教授 (20213449)
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Keywords | 高強度コンクリート / 耐火性 / Jute繊維 / WSPVA繊維 / PP繊維 / アラミド繊維 / 爆裂抑制 / 通気率 |
Research Abstract |
2010年度は,有機繊維と天然繊維を混入した高強度コンクリート(HSC)と超高強度繊維補強コンクリート(UFC)を対象として、加熱時の繊維消失による内部空隙の増加状況と通気率計測による透気係数を確認し、蒸気圧低減効果の定量化を試みた。蒸気圧低減用繊維は,Jute繊維,PP繊維,水溶性PVA(WSPVA)繊維とした。その結果,HSCについては,以下の成果が得られた。加熱前の通気率で加熱後の通気率を無次元化して,相対比較した結果,PP繊維供試体は,供試体内部の温度が170℃および350℃で3.4倍と12.8倍となった。WSPVA繊維供試体は,供試体内部の温度が154℃および357℃で1.2倍と4.3倍となった。Jute繊維供試体は,供試体内部の温度が168℃および353℃で3倍と3.5倍となった。WSPVA繊維とJute繊維を混入することで,形成される蒸気圧逸散ネットワークの特性がPP繊維を混入した場合と異なるため,加熱に伴う通気率の上昇割合が小さくても爆裂を抑制できることを確認した。 一方,UFCにJute繊維とWSPVAを混入した供試体を作製し,加熱試験を実施した。その結果,Jute繊維とWSPVA繊維を混入した供試体は爆裂を生じなかった。アラミド繊維のみの供試体は爆裂を生じた。通気率を加熱前後で計測した結果,Jute繊維混入供試体は加熱後3倍となった。WSPVA繊維混入供試体は,加熱後,46倍となった。Jute繊維またはWSPVA繊維を混入することで,加熱前後でのUFC供試体内に蒸気圧逸散ネットワークが形成され,爆裂を防止できたと考えられる。
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Research Products
(2 results)