2012 Fiscal Year Annual Research Report
鋼とコンクリート境界部に鋼材腐食が生じた合成構造の健全度評価法の開発
Project/Area Number |
22560470
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
内藤 英樹 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (50361142)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
皆川 浩 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (10431537)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 合成構造 / 非破壊試験 / 鋼材腐食 / 振動試験 |
Research Abstract |
本研究は,鋼コンクリート境界部に生じた鋼材腐食の推定を目的として,非破壊試験法の開発に取り組む.平成24年度に得られた研究成果を以下に列挙する. 1. コンクリート埋込部が腐食欠損した鋼製柱の非破壊試験:RCフーチングにH形鋼を埋め込んだ片持式鋼製柱供試体を3体作製した.2体の供試体は腐食深さ100mmとして電食試験によって境界部腐食を模擬した.鋼材腐食を促進させた2体の供試体に対して,強制加振試験と超音波試験を行い,段階的な腐食量と振動試験データの関係を整理した.その結果,強制加振試験では鋼材腐食に伴う鋼製柱の減衰の増加傾向が示唆された.さらに,鋼製柱周りの超音波試験によって鋼材腐食による見掛けの超音波伝搬速度の低下が示された.これらの振動特性は,鋼材腐食によるコンクリートのひび割れや鋼コンクリート間の付着損失によって変化したものと推察された. 2. コンクリート埋込部が腐食欠損した鋼製柱の正負交番載荷試験:1.の検討で鋼材腐食を促進させた2体の供試体と健全供試体1体を合わせた3体の鋼製柱供試体の正負交番載荷試験を行い,コンクリート埋込部の腐食欠損が鋼製柱の耐荷力と変形性能に及ぼす影響を検討した.本実験では,ウェブの腐食欠損が大きいため,降伏剛性や最大荷重および最大荷重時変位の著しい低下は見られなった.しかし,最大荷重後のポストピーク挙動において,フーチング内部の腐食区間(100mm)において鋼材の亀裂・破断が生じるなど,境界部腐食に伴う著しい変形性能の低下が確認された.この接合形式は構造上重要な箇所に用いられることが多く,点検・維持管理において注意が必要であることが示された.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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