2012 Fiscal Year Annual Research Report
積層ゴム支承の耐震設計用レオロジーモデルの開発:低温下における設計法の確立
Project/Area Number |
22560473
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
奥井 義昭 埼玉大学, 理工学研究科, 教授 (40214051)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 耐震設計 / 免震支承 / 温度依存性 / 高架橋 |
Research Abstract |
高減衰ゴム支承,天然ゴム支承,鉛プラグ入りゴム支承のに関して、低温下(-30℃と-20℃)における各種実験(リラクゼーション試験,正弦波加振実験,一定載荷速度試験など)を行った。これら実験結果を用いてゴム支承の載荷速度依存性と低温下におけるハードニングを考慮した耐震設計時の非線形解析で用いる復元力モデル(レオロジーモデル)を提案し,あわせてモデルパラメータの同定方法も提案した。さらに,提案モデルと現行の耐震設計基準で用いられているバイリニアモデル用いて,標準的な高架橋モデルについて地震時非線形応答解析を行い,両解析結果を比較することで,モデル化による橋梁システムの応答の違いや,モデルパラメータの感度を等を検討した。 一般的な結論としては,現在,通常の設計で行われているように,常温時の試験結果に基づいて決定されたバイリニアモデルを用いて設計した高架橋では,-20℃などの低温時においてゴム支承の硬化やハードニングが顕著になることからゴム支承の変形が小さくなり,エネルギー減衰効果が小さくなることから,橋脚に損傷が生じ危険になることが分かった。また,天然ゴム支承と鉛プラグ入りゴム支承の低温下の挙動では,低温下によるハードニングの影響は無視できないが,速度依存効果を無視しても,橋梁のシステムの応答に大きな影響がないことが分かった。この結果を受けて,これらのゴム支承に関してはハードニング影響のみを考慮したレオロジーモデルを提案した。 高減衰ゴム支承に関しては,くり返し載荷に伴う自己発熱の影響とMullins効果の影響が無視できないことが分かり,これらに影響を考慮もしくは修正した耐震設計用モデルに関しては今後の課題となった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)