2011 Fiscal Year Annual Research Report
羽田D滑走路防食管理のための数値解析援用防食モニタリング技術の開発
Project/Area Number |
22560477
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
天谷 賢治 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 教授 (70251642)
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Keywords | 維持管理工学 / 腐食数値解析 / モニタリング / 逆問題 |
Research Abstract |
平成22年竣工の羽田空港D滑走路島は埋立桟橋組合せ構造であり、ジャケット式桟橋構造をはじめとして基盤施設の主要構造物等に大量の鋼材を使用していることが特徴の一つである。これらの鋼構造物は、海洋環境という厳しい腐食環境下に曝されることから、ライフサイクルを通じて鋼材の腐食対策が十分になされることが必要である。また、これらの腐食対策が設計供用期間である100年間有効に機能させるためには、腐食問題に対する維持管理技術を早急に確立することが重要である。本研究では上記の要請に答え問題点を克服するために羽田D滑走路に代表される巨大海洋構造物の数値解析援用防食モニタリング技術を開発する。 平成23年度は、(1)大規模腐食解析技術の改良(2)犠牲陽極のモニタリング技術の開発および改良を主な対象として研究を行った。実際に解析プログラムを構築するとともに海水タンクおよび実際の海洋トラス構造物における犠牲陽極の電流を同定する実験を実施し、開発した手法の有効性を検証した。さらに開発したモニタリング技術において電位測定の計測センサー位置の精度が重要であることが判明したため音波を用いたセンサー測位手法の開発を行った。すなわち、構造物にセンサから音波を照射し構造物からの散乱波とあらかじめ計算した散乱波のスペクトルをフィッティングするような位置を最尤推定法で同定する手法を開発した。 前年度までに得られた成果の一部を日本機械学会の講演会等で発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
解析システムの構築がほぼ終了し、実地試験の結果も良好であることが確認できたため
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Strategy for Future Research Activity |
モニタリング精度を向上させるためにベイズ推定法を適用した統計情報の有効利用について検討する。
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Research Products
(3 results)