2012 Fiscal Year Annual Research Report
常時微動の一般化スペクトル密度比に基づくS波速度構造推定法の開発と応用
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22560478
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
小嶋 啓介 福井大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (40205381)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 常時微動 / アレイ観測 / スペクトル密度 / S波速度構造 / 逆解析 / 福井平野 / 大野盆地 / 液状化 |
Research Abstract |
常時微動の3成分展開アレイ観測情報から算出される,多様な空間自己相関係数および一般化スペクトル密度比をターゲットとする新しいS波速度構造同定法を導出・検証した.本手法では,従来のRayeigh 波位相速度をターゲットとする推定法に比較して,地下構造を反映した微動観測情報が余すところ無く活用され,表層から地下深部に至るS波速度構造を精度良く推定することが可能となった.平成24度には下記の研究を実施した.1)常時微動の3成分観測から算出される一般化スペクトル密度比とH/Vスペクトルを同時にターゲットとするS波速度構造を直接推定する方法を定式化し,福井平野でのアレイ観測と点に適用し,福井平野の地盤モデルを導出した.2)大野盆地を対象とし3成分アレイ観測および1点3成分観測を実施し,上記の手法を適用し,通常のRayleigh波位相速度からS波速度を算出する方法との比較を行い.実際問題への適用性を検討した.求められた観測点の地下構造をサンプルとする空間補間により大野盆地の3次元S波速度構造モデルを求めた.福井県の地盤構造は不明な部分が多く地震被害予測の障害となっていたが,微動アレイ観測から地盤構造が明らかになったことで,その信頼性と精度を改善できる可能性がある.3)三方断層を挟んだ若狭町と美浜町周辺を対象とし,断層直交方に測線をとり,常時微動のアレイ観測および1点3成分観測を行い,上記手法を適用して地下構造の推定を行い,断層活動に伴う食い違い構造の存在を明らかにした.4)福井地震において液状化被害が認められた埋立地周辺をテストサイトとし,浅層地盤を対象とする一般化スペクトル密度比をターゲットするS波速度構造推定法により,埋立履歴の判定,ならびに液状化危険度の評価ができる可能性があることを検証した.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)