2011 Fiscal Year Annual Research Report
ハイブリッドFRP主桁の高度化,および,床版・床組構造の合理化に関する研究
Project/Area Number |
22560485
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
前田 研一 首都大学東京, 都市環境科学研究科, 教授 (60244414)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 一史 首都大学東京, 都市環境科学研究科, 准教授 (70264596)
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Keywords | 新素材 / 複合材料 / 土木材料 / 歩道橋 / ペデストリアンデッキ |
Research Abstract |
本研究(22~24年度)は、FRP橋梁のさらなる普及・発展を目指して、既に開発した経済効率に極めて優れるハイブリッドFRP主桁の高剛性化、大断面化を提案するとともに、合理的な床版・床組構造を独特の接合方法を含め提案し、実用化を目的に構造性能を検証し、実現性の高い線路上空通路のための跨線橋の試設計も行って、設計,施工に及ぼす効果を確かめるものである。23年度は、3研究項目のうち下記の2項目の研究を実施し、以下の成果を挙げた。 研究項目2)主桁と横桁の剛結による床組構造の合理化 ハイブリッドFRP主桁と完全剛結して、GFRP横桁に横構の役割も果させて簡素化し、極めて合理的で補強効果も期待できる折曲げ板の内側コーナー部添接板を用いることによる床組構造の合理化を提案して、実用性を検討した。まず、骨組解析により各部の荷重分担率などを把握した後、FEM解析を行って、補強効果を含め応力の伝達特性を明らかにするとともに、添接板の板厚や形状・配置等の接合部の構造詳細を試算した。さらに、プロトタイプモデルの製作と適切なジグの工作を行い、耐荷力実験、および、曲げ・ねじり載荷実験を実施して、M-θ関係や、荷重分配効果、耐荷力および終局挙動を明らかにし、構造性能と施工性を検証した。 研究項目3)実際の設計,施工に及ぼす効果の検証 実現性の高い線路上空自由通路のための跨線橋として、桁橋形式と斜張橋形式の歩道橋の試設計を、各種パラメータを変え、たわみ、応力度、振動使用性を照査して行い、構造設計・材料製作の自由度や、長支間化の可能性、および、施工性、経済性(LCCを含む)等を検討することにより、本研究で提案し、実用性が確かめられる各技術が実際の設計、施工に及ぼす効果を具体的に検証した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究項目2)主桁と横桁の剛結による床組構造の合理化に関する研究の解析的検討はすべて終えているが、実験的検討については、一部の実験が残された。したがって、研究項目3)実際の設計,施工に及ぼす効果の検証に関する研究についても、実際の設計,施工に及ぼす効果の十分な検証にまでは至っていない。
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Strategy for Future Research Activity |
試験体等はすべて作成済みのため、最終の24年度には、残されたすべての実験を早期に終え、本研究で提案する各技術が、実現性の高い線路上空自由通路のための跨線橋の実際の設計,施工に及ぼす効果を、桁橋形式と斜張橋形式について十分に検証するととともに、本研究課題の研究の総合評価とまとめとして、設計の自由度の高さや、長支間化、および、適用範囲の拡大の可能性を含め、優れた実用性を確かめるために、総合的な評価と研究のまとめを行う。
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Research Products
(8 results)