2012 Fiscal Year Annual Research Report
地下水涵養を考慮した水害対策に関する基礎的研究-地域特性を生かした取組み
Project/Area Number |
22560491
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
豊田 浩史 長岡技術科学大学, 工学部, 准教授 (90272864)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉本 光隆 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (50196755)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 地下水涵養 / 消雪井戸 / 被圧地下水 / 内水氾濫 / 地下水水質 / 液状化 / 礫質土 |
Research Abstract |
本研究では,内水氾濫対策として消雪井戸を利用することを目的として,実際の消雪井戸を利用して,雨水注水可能量の把握を行ってきている.本年度は,見附市と協力して,見附市役所敷地内に2本の注入井戸を掘り,動態観測を行うことを計画した.次年度以降に,市役所庁舎の屋根で採取した雨水を注入予定である.しかしながら,工事の発注業務が遅れ,年度内ギリギリに井戸が完成するという事態になってしまったため,急遽,地下水位上昇による液状化の危険性について検討することとした.液状化の危険性については,初年度に,被圧地下水層であり,かなりの深度(20m以深)であるので液状化の危険性は低いとしたが,注入時には,水頭で10m以上の水圧上昇が見込まれる.そこで,ストレーナを配置してある深度の大きい砂礫層での液状化強度について,繰返し三軸試験を用いた検討を行い,以下のような結果が得られた. 1. 砂の密度は一定にして礫分を混ぜていったところ,質量比で礫分が20%までは,液状化強度の増加はみられない.礫分が40%以上混じると液状化強度は急激に増加する. 2. 過圧密比が増加すると液状化強度は増加する.過圧密土になれば,礫分が20%であっても,礫分による液状化強度の増加が見られた. 3. 液状化強度は,せん断波速度との相関より,0.01%ひずみレベルの剛性との相関がよい. 以上の結果より,深度の大きい砂礫層においては,冬場の地下水汲み上げで,過圧密状態にあることが考えられる.液状化強度は,過圧密比効果と礫分効果の両方の効果による液状化強度増加が期待できる.つまり,三軸試験を用いて検討した結果からも,被圧地下水層において,地下水位上昇による砂礫層の液状化の可能性は低いといえる.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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