2011 Fiscal Year Annual Research Report
大規模地震における斜面災害モニタリングに基づく斜面災害予測に関する研究
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22560492
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
後藤 聡 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 准教授 (80303395)
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Keywords | 大規模地震 / 斜面災害 / モニタリング |
Research Abstract |
国の内外において、大規模地震による斜面災害が頻発し多くの人命と財産が失われている。大規模地震は大きく分けて、海溝型地震と内陸直下型の2つのタイプがある。これまでの経験では、内陸直下型地震の方が多くの斜面災害が発生しているようであるが、その原因や理由は明らかにはなっていない。また同じような地形・地質の場所であっても、斜面災害が発生する場所は異なることが多い。このように大規模地震による斜面災害の予測手法は確立されておらず、理論的な予測手法が求められている。しかし、さまざまな振動特性を持つ大規模地震と斜面災害の関係を理論的に求あることは困難であるので、本研究では、大規模地震により発生した斜面災害の現地調査(モニダリング調査)を実施して、なぜその場所で斜面災害が発生したのか考察することにより、大規模地震と斜面災害のメカニズムを見出すことが目的である。さらに明らかにされたメカニズムにより、大規模地震による斜面災害の予測手法を提案し、山梨県における大規模地震による斜面災害の予測を行う予定である。 内外で発生した最近の大規模地震における斜面災害のモニタリング研究により、以下の項同に注目して斜面災害の法則性を見出すための検討を行った。 ・地震動特性(地震のタイプ、地震動の大きさ、波動特性、震源からの距離、その他) ・斜面災害ゐ特徴(規模、発生回数、走向・傾斜、勾配、基岩の性質) ・地形・地質的特徴・土質力学的特徴・岩盤力学的特徴・その他の特徴 さらに、平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震による斜面災害についても現地調査等を行い、地形・地質的特徴,地震動タイプや規模などの類型化を行い、大規模地震による斜面災害の発生場所(または地域)の予測手法を見出すことを目的に研究を実施している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
成果論文として発表はしていないが、平成24年度は成果を公表する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
日本の内外で大規模地震が頻発しているので、どのような大規模斜面崩壊が発生する可能性があるのか、具体的にある地域で想定する必要がある。
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