2012 Fiscal Year Annual Research Report
ポーラス積層地盤の塑性変形特性および透水機能低下の究明と解析モデルの提案
Project/Area Number |
22560495
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
吉田 信之 神戸大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (20166961)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 積層地盤 / アスファルト舗装 / ポーラス / 塑性変形 / 透水係数 / 排水性 / 三軸試験 / 模型実験 |
Research Abstract |
道路面に空隙の多い(ポーラス)層を設ける積層地盤の機能低下や耐久性については十分に解明されてはいない.本研究は,交通荷重によるポーラス積層地盤のわだち掘れと透水機能の低下に焦点を絞って,それらのメカニズムの究明と解析モデルの提案を目指すものである. 平成24年度は,平成23年度に改良した積層地盤模型の移動輪載荷試験装置を用いた実験を中心に行い,新たに豊浦標準砂を用いた繰返し三軸透水試験も実施した.これは当初計画にはなかったが本研究課題を完成させるために必要となったためである.具体的には,現実的なポーラス積層地盤模型(ポーラスアスファルト混合物層,透水性瀝青安定処理混合物層,切込砕石層,豊浦標準砂層)を作製して移動輪載荷試験を4つの環境条件下で実施した.その結果,走行回数の増加に伴いアスファルト混合物層の荷重分散力が低下し下層に作用する鉛直応力が増加することが分かった.この現象は路面温度の影響を強く受け路面温度が高いほど著しかった.また,わだち掘れの進行も同様であった.いずれの現象も散水の影響は非常に小さかった.さらに,透水機能の低下は移動輪走行位置のわだち部で著しかったが,これは走行回数の増加に伴う積層地盤の塑性変形の累積による間隙の減少に起因すると推察された.これらは,既往研究では見られない成果であるとともに,ポーラス積層地盤の応答解析を行う場合には3次元解析が望ましいことを示唆するものである.次に,豊浦標準砂での繰返し三軸圧縮透水試験の結果から,累積塑性軸ひずみと載荷回数の関係および透水係数と載荷回数の関係が得られた.これらの関係は平成23度の砕石での試験結果とよく似た傾向であることが分かった.この成果は,わだち掘れ進行およびそれに伴う透水係数の低下の予測に応用できる. 最後に,研究の取り纏めを行った. 以上のことから,本研究課題の当初目標は概ね達せられたと考える.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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