2012 Fiscal Year Annual Research Report
粘着力を有する砂質土の合理的な液状化判定手法の開発
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22560500
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
仙頭 紀明 日本大学, 工学部, 准教授 (40333835)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 液状化 / 一面せん断試験 / 繰返しせん断 |
Research Abstract |
平成24年度は研究期間の最終年度にあたり、これまで得られた種々の実験結果をもとに、装置の性能比較ならびに液状化試験適用に関する総合評価を行った。さらに3年間の研究成果をまとめて報告書作成を行うとともに、学会において口頭発表を行った。 本研究課題で主に開発した装置は定体積繰返し一面せん断試験、同装置のせん断箱を多層に分割した形式である積層リング型単純せん断試験装置である。両装置の性能を確認するため中空ねじり繰返しせん断試験装置を用いた。種々の試料について液状化試験を行い、液状化強度を比較した結果、一面せん断試験装置の強度を1とした場合、中空ねじりせん断試験装置は1.0061倍、単純せん断試験装置は0.9122倍となり、単純せん断試験装置で若干小さめの強度がでるものの、ほぼ同程度であることがわかった。 さらに操作性、試験コスト、装置の普及、試験から得られる情報量の多さを指標に加えて液状化試験法の総合評価を試みた。その結果、試験から得られる情報量の多さ(応力ひずみ関係)を除けば、繰返し一面せん断試験装置は、最も高い評価となり実務への適用の可能性が示された。また種々の材料を試験した結果、粘性土や細粒分の比較的多い砂質土、地盤改良土への適用性が高いことがわかった。特に地盤改良土は従来、一軸圧縮試験結果により液状化強度を推定していたが、本装置は一軸圧縮試験に近い簡便さで液状化強度を直接求めることができることがわかった。 一方で、課題としては液状化判定基準となる両振幅水平変位を合理的に決める方法を提案するには至らなかった。これは供試体中央に隙間を設ける試験装置の構造上、局所的に大変形を伴い、かつ、せん断面付近の応力状態が複雑であるため、実験結果を数値解析により追跡することは現在の技術では困難なためである。したがって、現状では実験データを追加して経験的に決定することが合理的である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)