2012 Fiscal Year Annual Research Report
陸水域における砂質底泥への乱れの浸透と水・底泥間での物質移動過程に関する研究
Project/Area Number |
22560522
|
Research Institution | Oita National College of Technology |
Principal Investigator |
東野 誠 大分工業高等専門学校, 都市・環境工学科, 准教授 (90311117)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 底質 / SOD / DO / 乱流 / 透水性 / hyporheic flow |
Research Abstract |
本研究では,hyporheic flowにおけるSODを定量的に表現する手法について検討した.シルトや粘土で構成された底泥は不透水性で底泥内部では分子拡散によって物質は移動する.ところで,底泥は有機物質を高濃度に含有することが多く,底泥表面直下のごく薄い層にのみDOが存在する.これに対して,砂・礫・玉石のような材料で構成された底質は透水性で,内部に生起する浸透流や乱流渦の浸透によるhyporheic flowに起因する移流が物質移動に対して支配的となる.反面,底質中に含まれる有機物量は上述の不透水性の底泥ほど多くはない.すなわち,底質粒径とともに浸透流速,および底質内部での物質移動速度は増大する.他方,粒径とともに底質の比表面積は減少し,これに伴ない底質が含有する微生物が利用可能な有機物量も減少する.したがって,粒径が小さければ底質内部でのDO移動速度がSODを律し,粒径の増大とともに律則段階が微生物によるDO消費速度へと推移する.このような底質粒径による律則段階の推移を定量的に表現した研究例は無い.そこで,hyporheic flowのモデルと研究代表者が従来取り組んできた底質内部での微生物の増殖に伴なう酸素消費過程のモデルに基づいて,底質を構成する砂・礫・玉石が球形,という条件下ではあるが,粒子径の増大とともにDO浸透深さも増大すること,およびSODの粒子径への依存性,すなわち,①SODは砂に対しては粒子径とともに増大する,②礫や玉石で構成された底質に対しては粒子径とともにSODは減少する,ことを示した.これによって,底質直上の流れ,および様々な底質,すなわち,粘土やシルト等の不透水性の底泥から砂・礫・玉石等の透水性底質のように,幅広い環境条件に対するSOD推定のための手法を提示した.
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|