2012 Fiscal Year Annual Research Report
街路形状の評価意識構造を考慮したマルチエージェント歩行者優先街路評価システム
Project/Area Number |
22560540
|
Research Institution | Nagano National College of Technology |
Principal Investigator |
柳澤 吉保 長野工業高等専門学校, 環境都市工学科, 教授 (70191161)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高山 純一 金沢大学, 環境デザイン学系, 教授 (90126590)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 地区交通計画 / 歩行者行動 / マルチエージェント / 道路空間評価意識 / 歩行者優先道路 |
Research Abstract |
本年度は、研究計画に基づき以下の内容を実施した。1.歩行者行動動線データから歩行者行動の「直進」「左右回避」「停止」「滞留」「追従」「錯綜」、歩道利用状況として「歩行速度」「歩行者密度」「左右回避角度」のサンプル数を増やす。2.歩行者優先道路区間の交通量と形状などの道路交通条件のほかに、歩行者行動および歩道利用状況を原因因子とし、歩行者優先道路満足度調査を多重指標とした、共分散構造分析による歩行空間評価意識構造モデルの構築を行う。3.歩行者行動モデルを用いた数値実験により、歩行者優先道路の道路交通条件に対する歩行者行動および歩道占有状況を明らかにする。以上の研究計画に基づき得られた主な成果は以下のとおりである。 1. 回避行動では沿道回避率より車道回避率が高くなった。歩行者は沿道施設側の通行帯の利用率が高く、対面歩行者を回避するには車道側の方が移動するしかなかったと考えられる。一方、回避角度は、車道側よりも沿道側への回避角度のほうが大きかった。歩行者は、より車道側を危険と認識しているため、回避しても角度は小さくなったと考えられる。2. 歩行速度の低下は、「歩行利便性」の潜在意識評価を大きく低下させる可能が高く、 回避がとれない程度の歩道の混雑が生じると、「歩行利便性」の潜在意識評価を大きく低下させる可能が高いことがわかった。 以上、知見に基づき、従来設定されている歩行空間サービスレベルのうち、歩行者優先道路の安全性に関する満足度の評価は高くなかった。本研究のモデルを用いることで、歩行者優先道路の適切なサービスレベルが設定できると考えられる。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|