2011 Fiscal Year Annual Research Report
稲わらと下水汚泥との混合消化による新エネルギー増産・資源循環の同時技術の実用化
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22560542
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
藤田 昌一 長岡技術科学大学, 工学部, 客員教授 (30359707)
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Keywords | バイオマス / メタン発酵 / 稲わら / 下水汚泥 |
Research Abstract |
畜産農家へのヒアリングにより、稲わらロールを確保するためには、(1)反転(乾燥)、(2)集草、(3)梱包、(4)積込、(5)輸送の段階があることがわかった。畜産農家では(1)の反転(乾燥)では2~3日間を必要とし、その後(2)~(5)までを1日で同時進行し、(1)~(5)の作業項目にそれぞれ作業者を一人ずつ、合計で5人を用意し、収集・運搬を実施している。この一連の収集・運搬作業には晴れ日が3~4日間を必要とし、収集期間9~10月では収集回数が3回または4回(天候による)となるために、1件の畜産農家は平均約17ha1年の水田から、5~5.5t/haの稲わらが確保可能であることがわかった。本混合消化システムにおいて必要な稲わらは、4.2t/日(下水汚泥との混合比1:0.5の場合)で、一年間では約1500t(約279ha/年)を確保する必要がある。3~4日間の晴れ日1回で収集を行った場合、多大な労働力と農業機械が必要となるため、上述の作業能率と天候を考慮すると収集量を3回(1回約93ha)に分割し、1回の作業期間を3日で行う必要がある。一方で年間に必要な水稲作付面積は279haであり、これを確保するために、長岡浄化センター周辺半径5km以内での水稲作付面積の調査を行った結果、約2200haであり、稲わらは十分量確保できることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在まで、農業従事者へのヒアリング調査や稲わらのバイオエタノール事業の情報収集等により、長岡地域において稲わらロールを大量に確保できる可能性を示せたため。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度までに新潟県内の畜産農家へのヒアリング等で整理された、飼料用としての稲わらの収集体系をもとに、本混合消化システムに必要となる稲わらの収集・運搬方法に適用させるととで、飼料とエネルギーでの利活用が可能な実用的な作業体系を確立させる。
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