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2011 Fiscal Year Annual Research Report

XRF分析を用いたMBR膜面・膜孔内のEPSの挙動の解明とCFDとの統合モデル化

Research Project

Project/Area Number 22560550
Research InstitutionTokyo City University

Principal Investigator

長岡 裕  東京都市大学, 工学部, 教授 (90207986)

Keywords膜分離活性汚泥法 / ファウリング / MBR / EPS / XRF / FT-IR / せん断力 / ファウリングモデル
Research Abstract

膜分離活性汚泥法において、膜細孔内へ侵入するEPSの挙動を解明することを目的に、抽出することなくファウリングを起こした膜を直接、蛍光X線分析(XRF)および赤外分光装置(FT-IR)によるる分析する手法の確認を試みた.PTFE膜をエタノールに1分間浸漬後,純水250mlのろ過を行い,膜洗浄の後に膜そのもののろ過抵抗を求め,これを用いて汚泥のろ過を行った.一度に20ml以上の汚泥をろ過するとケーキ層が形成されてしまい,ろ過が困難になるため,10mlろ過するごとにキムワイプで膜表面に形成された汚泥ケーキ層の除去を行い,より多い量の汚泥のろ過を行った.汚泥ろ過後,膜表面の堆積物を膜面が浸るように5mlの純水を垂らしながらキムワイプにより全面を一定の力で擦るようにふき取り,純水25mlのろ過を行い,ろ過抵抗の算出を行った.その後,110℃で24時間乾燥させ,XRF,FT-IRによる分析を行った.なお,汚泥のろ過後に膜表面をキムワイプで擦り取った状態は,膜表面上には堆積物はない状態であり,膜細孔内への侵入物質のみが存在する状態と考えた.
実験結果より以下の知見を得た。
(1)膜細孔内に,タンパク質第II級アミド特有のピーク,多糖類のピークを確認することができ,膜細孔内へEPSの侵入が示唆された.また,膜細孔内への侵入物質には,C,O,N,Al,Si,P,S,K,Ca,Feが含まれていた.
(2)膜の不可逆的ファウリングによるろ過抵抗の上昇にともない,S,Cの含有率が増加する傾向が示され,たんぱく質などで構成されるEPSの進入が示唆された.また,多糖類に特有のFT-IRのピーク高さの上昇も示され,多糖類の細孔内への浸入が確認された。
(3)ファウリングを起こした膜を直接XRFおよびFT-IRにより分析する手法を確立し、実際のMBRリアクターにおけるファウリング物質(EPS)の挙動を調査する手法を提案することができた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初は、膜リアクターに直接浸漬した膜を切り出して分析することを試みたが、サンプリングの困難さがあったため、分析手法そのものの確認をする意味で、デッドエンド濾過により濾過抵抗値と各分析値の比較を行った。分析手法はおおむね妥当であることを確認できたので、膜細孔内のEPSを追跡する手法を確立てきたと考えている。最終目的であるファウリング挙動のモデル化は24年度に実施できると考える。

Strategy for Future Research Activity

当初の予定の通り、膜面せん断力の評価を行いつつ、ファウリング物質であるEPSがどのように孔内に侵入するかについて、モデル化を試みる。手法としては、マクロな指標である濾過抵抗の変化と23年度に確立したEPSの分析結果を整合するようにモデル化を実施することになる。

  • Research Products

    (3 results)

All 2011

All Journal Article (3 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] 平膜状浸漬型MBRにおける担体投入による膜面有効せん断応力の評価2011

    • Author(s)
      ランムゾー, 李泰日, 長岡裕, 見島伊織
    • Journal Title

      土木学会論文集G(環境)

      Volume: 67 Pages: 170-177

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] 浸漬型MBRにおける膜モジュールの膜間距離が膜面せん断応力に与える影響2011

    • Author(s)
      ZAW Hlwan Moe, 長岡裕
    • Journal Title

      下水道研究発表会講演集

      Volume: 48 Pages: 250-252

  • [Journal Article] 膜分離活性汚泥法におけるファウリングモデルの構築2011

    • Author(s)
      長岡裕, ラン ムゾー
    • Journal Title

      衛生工学シンポジウム論文集

      Volume: 19 Pages: 41-161

URL: 

Published: 2013-06-26  

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