2010 Fiscal Year Annual Research Report
古紙シュレッダーダストを混合した低強度領域対応型の土質改良
Project/Area Number |
22560552
|
Research Institution | Akashi National College of Technology |
Principal Investigator |
友久 誠司 明石工業高等専門学校, 都市システム工学科, 教授 (60099827)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鍋島 康之 明石工業高等専門学校, 都市システム工学科, 准教授 (40263214)
|
Keywords | シュレッダーダスト / 泥土 / 一軸圧縮強度 / 改良土 |
Research Abstract |
本研究は、建設廃棄物である泥土に廃棄物である紙片を混合し、改良土を建設材料として有効利用することを目的として、その強度発現特性について調べた。平成22年度の研究目的あるいは実施計画に沿って以下の実験を行った。 試料は兵庫県のため池の底泥で液性限界が51.1%と高く非常に軟弱な土で、試料の含水比を49%、51%、56%の3種類に調整して用いた。 泥土に混合する紙片の形状はシュレッダー紙と正方紙の2種類である。シュレッダー紙は、泥土の強度改善に最も有効と考えられ現在の主流である幅2mm、長さ25mmのクロスカット紙を用いる。一方、正方紙は、一辺が3cmの正方形に切断した紙である。また、紙片配合量は、泥土の湿潤質量比で0.5%、1.0%、1.5%の3段階である。 紙の種類は新聞紙及びコート紙の2種類を用いる。新聞紙は薄くて荒い表面仕上げのため、紙片の強度は小さく、吸水率が高い特徴を持っている。一方、コート紙は上質紙あるいは中質紙の表面に特殊な薬品を塗布することにより表面を滑らかにして、インクの乗りを良くしたものであり、表面に光沢があり、強度が高い性質を持っている。 改良土の評価は、一軸圧縮試験と一面せん断試験を行い以下のことが明らかになった。 (1)改良土の強度増加の要因は、土そのものの強度増加とともに、主として供試体のせん断面に存在する紙片の様態に影響し、紙片の吸水能力・破断強度、改良土からの紙片の引抜抵抗に関係する。 (2)改良土は紙片の吸水により供試体の含水比が低下し、密度が増加して強度は増加する。よって、泥土の事前の含水比処理が重要である。 (3)紙片の混合率が増加するほど、また、紙片の配置は、ランダム配置より等間隔配置のほうが改良土の強度は増加する。しかし、紙片の強度が改良土に及ぼす影響は、改良土の性質により異なる。 なお、リングせん断試験機で実施予定であった初期せん断剛性ならびに残留強度の改良効果についての実験は次年度に実施する予定である。
|
Research Products
(3 results)