2012 Fiscal Year Annual Research Report
振動台実験に基づく木造立体架構のねじれ応答に地震動の入力方向が及ぼす影響
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22560555
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
入江 康隆 宇都宮大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (40114970)
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Project Period (FY) |
2010-10-20 – 2013-03-31
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Keywords | 斜め入射 / ねじれ補正係数 / 床開口 / 質量偏心 / 応答変位比 / 振動台実験 |
Research Abstract |
研究開始当初の背景 (1)地震時における木造住宅のねじれ応答は、必ずしも静力学的特性だけからでは評価できない。この理由として、建物の静的剛心と地震時における実際の動的ねじれ中心とが一致しないこと、斜め入射時の建物応答特性との関係が考慮されていないことなどが考えられる。従って、現行設計法におけるねじれ補正係数、あるいは形状係数Feによるねじれ評価は動的評価とはなっていない。(2) 吹き抜けや階段室などにより床剛性が低い場合(柔床)には、床構面での応力の不連続、応力集中が生じねじれやすくなる。柔床に関する既往の実験的研究例は数多くあるが、床開口の配置の違いに着目した実大架構を用いた振動台実験は現在のところ行われていない。 研究成果の概要 (1)単層木造立体架構の振動台実験から、以下のことがわかった。同一地震波に対する試験体のねじれ応答は並振時に比べ斜振時に大きくなること、また、ねじれの指標である応力増分係数は偏心率が0.15~0.3の場合に大きくなること、すなわち、この領域で現行規準のねじれ補正係数や形状係数は危険側の評価となっていることがわかった。(2) 種々の吹き抜けを有する2層木質立体架構の振動台実験から、弱壁側に床開口が存在する場合に建物はねじれやすくなること、1Fに質量偏心がある場合には、質量偏心の影響が質量偏心のない2Fのねじれの指標である応答変位比にも現れることがわかった。応答変位比への影響は、1Fでは質量偏心による影響が大きく、2Fでは床開口による影響が大きく現れることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)