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2011 Fiscal Year Annual Research Report

塩化ビニル系建築廃材を用いたリサイクルシートの配合設計に関する研究

Research Project

Project/Area Number 22560573
Research InstitutionMeiji University

Principal Investigator

小山 明男  明治大学, 理工学部, 教授 (90285099)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 菊池 雅史  明治大学, 理工学部, 教授 (90130806)
Keywords塩化ビニル樹脂 / リサイクル / 配合 / 耐久性 / 積層シート / 引張り試験 / 伸び率 / 熱劣化
Research Abstract

本年度は,大きく分けて2つのテーマについて実験検討を行った。一つは,再生樹脂シートの品質のなかでも課題となる耐久性に関するものである。耐久性の把握と品質向上を目的に,タイルカーペット,壁紙,防水シートの3種類の塩ビ廃材由来の再生塩ビ粉体について,ヴァージン材の混入率(0,20,40,60,80,100%)を実験因子とし,再生樹脂シート試験体を作製して,促進劣化処理(熱劣化および耐候性試験)を行い,その後の強度・伸び率を測定した。
もう一つは,最終目的である製品化を目指し,再生樹脂シートの積層化について,基礎的な実験を行った。本年度は,積層化にあたり,プレス機の温度,圧力およびそれらの時間を変動因子として,複合シートを作製し,引張り強度および伸び率を測定することで,最適な製造方法を求めた。その製造方法を利用し,ヴァージン材と再生塩ビ粉体の配合比率および再生塩ビ粉体の種類を変動させて,複合シートを作製したものの品質確認実験を行った。
本年度の実験検討の結果から得られた成果をまとめると以下のとおりである。
・塩ビ廃材種類ごとに再生樹脂シートの原料として,JIS規格の品質を満たす配合割合は異なるが,おおむねリサイクル率40~60%程度である。
・再生樹脂シートの品質は,加熱期間の増加に伴い,質量減少量は増加し,引張強さ比は向上,伸び率比は低下する傾向がある。
・その原因として,再生樹脂シートの組成成分の一つである可塑剤の減少が強く影響したためと考えられ,その可塑剤の減少量により品質の予測が可能と考えられる。
・しかし,今回の研究では,再生樹脂シートの劣化傾向が微少であり,明確な傾向の把握には至らなかった。そこで今後の課題として,加熱促進期間を大幅に伸ばし,品質への明確な劣化傾向の把握が必要である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

再生塩ビ粉体の種類やシートの配合が再生樹脂シートの品質に及ぼす影響は,当初の予定通り,強度物性だけでなく耐久性も含めて明らかになっており,順調に進展している。複合化については,繊維補強した場合の最適な製造方法を求める点で課題もあるが,次年度に解決する目途はついている。

Strategy for Future Research Activity

再生樹脂シートの耐久性に及ぼす各種要因の影響を明らかにしたデータを取得できたことから,次に耐久性を確保するための配合設計方法について検討を進める。これまでに得られた配合のなかから,所要の品質を有し,かつリサイクル率の高い再生樹脂シートについて,シートの厚みを具体的な製品と同様にして,性能評価を実施する。
また,製品化に際しては,樹脂シートを積層構造とすることで,耐久性をはじめとした品質向上を図る。今後は,ヴァージンシートと再生樹脂シートを積層加工した製品シートを作製し,その性能評価を行い,そのデータを学会等で公表することで,関連業界に周知し,研究推進していく。

  • Research Products

    (1 results)

All 2011

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] 塩化ビニル系廃材を用いた再生樹脂シートの品質予測および配合手法に関する基礎的研究その6.加熱による性状変化2011

    • Author(s)
      山口晃平, 小山明男, 菊池雅史
    • Journal Title

      日本建築学会大会学術講演梗概集

      Volume: A-1 Pages: 993-994

URL: 

Published: 2013-06-26  

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