Research Abstract |
今年度は,研究実施計画にもとづき,以下の調査分析を行い,成果を得た. 1)タウンハウス団地の類型化による調査対象団地の抽出と団地配置構成デザイン・景観状況の把握 神戸市の24のタウンハウス団地の属性を類型化し,調査対象団地を8団地抽出した. 2)タウンハウス団地の景観変容実態調査 開発時からの景観の変容実態を現地調査により把握する。調査内容は(1)住戸の建替え更新,増築,修繕模様替え,(2)住戸まわりの外構の変更,(3)共有空間の管理実態であり,それぞれ開発手法別,開発時期別などの特性として整理分析した。その結果,団地属性による改変行為とそれによって生じる景観変容の差異,変容の要因と課題を明らかにした.また共有空間の類型を行い,管理上の課題を示した. 3)団地管理組合代表者への面接調査 調査対象の8団地について,管理組合に対するヒアリングを実施して,環境管理に関する取り決め,個々の住戸に関わる改変行為・個別更新についての考え方,共有空間の管理等の実態と問題点について調査員が訪問するヒアリングを実施した。また,管理組合規約についての分析も併せて行った. 4)タウンハウス団地居住者の景観変化に関する意向調査 調査分析団地の居住者を対象としたアンケート調査を行った.アンケート調査は,対象団地の全戸が対象で,調査員の訪問配票回収方式(留置自記式)とし,主な調査項目は,景観変化に対する評価,居住者による住戸周りの個別の改変・更新へのニーズ,団地環境に関するルールへの意見,コモンスペースの利用と維持管理のあり方,などである.その結果,住戸の改変・更新に関する実態と今後のニーズ,団地の景観変化に関する意識について,居住者属性や団地属性との関係において把握した.
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